研究課題/領域番号 |
01810006
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研究機関 | 奈良国立文化財研究所 |
研究代表者 |
工楽 善通 奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 室長 (00000472)
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研究分担者 |
佐川 正敏 奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 主任研究官 (40170625)
毛利光 俊彦 奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 室長 (00099962)
木全 敬蔵 奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 室長 (30099957)
伊東 太作 奈良国立文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 室長 (20000482)
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キーワード | 遺物 / 管理 / 画像デ-タ / 木簡写真 / 瓦拓本 / 光磁気ディスク |
研究概要 |
発掘調査によって出土する遺物の量は夥しい。通常それの管理は、遺物台帳、写真台紙、実測図台紙、拓本台紙などで行うが、それらも大変な分量となり、管理上の問題が起こる。コンピュ-タにデ-タを入力しデ-タベ-スを作って管理・研究に供しているものの、文字のみのデ-タであり、遺物という「もの」を対象とするデ-タベ-スとしては不満がのこる。遺物の画像を伴ったデ-タベ-スが望まれる所謂である。 この研究は、遺物の画像デ-タをコンピュ-タ入力し、遺物の管理・研究に供しようとするものである。テストサンプルは平城宮・京から出土した模様瓦及び、長屋王邸宅遺跡から出土した多量の木簡とした。 入力する考古遺物の画像は次の条件を満たすことを要求される。 1.遺物のインデックスとなること。 2.デ-タ量が多いため(瓦の場合5万点)短時間入力が可能なこと。 3.拓本画像の場合、拓本そのものと同程度の解像度があること。 4.木簡の場合、画面上で文字が解読できること。 上の条件は相反する機能を要求している。例えば、3.の条件に添う画像の場合おおよそ4000×3000ドット程度の画素数が必要となり、それをスキャナを使って入力するには、白黒画像でもおおよそ1枚/6分の時間を要する。またインデックス用の画像はもっと荒くともよい。 そこで、入力は精密に行い検索にはその精密画像を1/40程度に間引き別の媒体に収納することとした。当然精密画像の方は、1枚/13MBという多量の記憶容量を必要とする。間引きデ-タは325KBで光磁気ディスク(MO)片面に1000点収納できる。MOドライブは5台連結してあり、同時に5000点が検索の対象となる。このシステムは一応完成し、現在も継続してデ-タの蓄積に努めているが、入力に時間がかかりすぎるという難点がある。これの短縮が今後の課題である。
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