研究課題/領域番号 |
01840001
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小平 眞次 木更津工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50042627)
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研究分担者 |
稲谷 順司 国立天文台, 野辺山宇宙電波観測所, 教授 (20134629)
石川 雅之 木更津工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (50143665)
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キーワード | サブミリ波 / 逓倍器 / ショットキ-・ダイオ-ド / GaAs / 磁束フロ-発振器 / SIS / NbN / MgO / NbN |
研究概要 |
本年度はサブミリ波逓倍器の組み立て、サブミリ波電力計の試作、およびNbN系SIS接合による磁束フロ-型発振器の試作等を行なった。 1.サブミリ波逓倍器の組み立て 光露光、金メッキおよびエッチングにより、分布定数線路型のRFチョ-クを、厚さ30μmの石英基板上につくり、これをダイシングソ-より切り出す。その先端に太さ10μmの白金線をエッチグして、長さ80μmで熱圧着する。一方、100μm角のGaAsのショットキ-ダイオ-ドをポストにつけ、直径1μm中のハネカムにウィスカリングする。 2.サブミリ波電力計の試作 パイロ検出器を液体窒素冷却のデュア-内にセットして、サブミリ波電力計を試作した。直読で1μWまで測定でき、チッパ-を用いれば0.1μWまで検出できた。 3.サブミリ波逓倍器の特性測定 100GHzのガンダイオ-ド発振器を入力として逓倍特性を測定した。2逓倍においては3mWで、S/Nが40dB以上の予想通りの出力が得られた。しかし、3逓倍以上では電力の校正が正確にできなかったため、今後の課題となった。 4.磁束フロ-発振器の高周波数化 石英基板上にNbN/MgO/NbN接合を製作するプロセスを開発し、これにより磁束フロ-発振器を試作し、高周波数化を試みた。その結果、バイアス電圧2mV以上で速度整合ステップが得られ、1000GHz以上の発振を確認した。ただし、注入同期とピュリティ-の測定は今後の課題となった。 以上により、最終年度の研究において、ほぼ計画通り目標を達成することができた。これにより、サブミリ波発振源の実用化の見通しを得た。
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