研究課題/領域番号 |
01840004
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新井 重昭 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (90013424)
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研究分担者 |
東條 栄喜 東京大学, 原子核研究所, 教務職員 (10092280)
森本 照久 東京大学, 原子核研究所, 助手 (20174451)
徳田 登 東京大学, 原子核研究所, 助手 (60134649)
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キーワード | 高周波四重極線型加速器 / 分割同軸型 / 高周波キャビティ- / ビ-ム輸送系 / 電磁石 / 高周波電源 / 計算機制御 |
研究概要 |
線型加速器の本体である高周波キャビティ-(共振周波数25.5MHz、直径0.9m、長さ2.1m)は、平成元年10月に完成し、現在低電力試験を進めている。今まで得られた成果は、(1)共振周波数を設計計値である25.5MHzに調整することができた。(2)Q値は6100で、荷電数対質量数比が1/30のイオンを加速するために必要な高周波電力のピ-ク値は約70KWであることが確認できた。(3)電場分布は理想的なものに近い、等である。つまり、キャビティ-は当初期待していた性能を有していることがほぼ確認できた。高電力試験は、今年三月に高周波電源(ピ-ク出力100KW、デュ-ティ10%以上)が完成するのを待って行う。試験項目は、高電力運転時における共振周波数の制御、放電限界の確認、加熱による機械的歪みと電場分布にゆがみが出ない事の確認である。 ビ-ム輸送系に関しては、加速器後方の部分について、設計が完了し、部品の製作を進めている。ビ-ム集束用の四重極電磁石ダブレットは、最大磁場勾配が1.25KG/cm、口径が5.8cm(半径)のものを制作中である。また、運動量分析用磁石の電源として、300A、60Vのものを購入した。その他、ビ-ムモニタ-、真空チェンバ-類を順次設計、製作している。イオン源と加速器との間のビ-ム輸送系については、設計作業が始まったばかりで、詳細を詰める段階には至っていないが、集束用高圧電極のための電源(30KV)を購入し、タ-ボ分子ポンプ(1500l/秒)を発注した。 計算機制御に関しては、CAMACフレ-ト、インタ-フェイス等を購入し、ハ-ドウェアを整備すると共に、ソフトウェアも制作しつつあり、例えば、ビ-ムエミッタンスの測定ができるようになった。
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