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1989 年度 実績報告書

ガリウム・ヒ素放射線検出器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01840005
研究種目

試験研究

研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 洋一郎  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (70144425)

研究分担者 戸塚 洋二  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40011712)
菅 博文  浜松ホトニクス, 固体事業部, 研究主幹(部長代理)
幅 淳二  大阪大学, 理学部, 助手 (60180923)
杉本 章二郎  大阪大学, 理学部, 助教授 (20044753)
長島 順清  大阪大学, 理学部, 教授 (90044768)
キーワードガリウム・ヒ素 / 半導体放射線検出器 / マイクロ・ストリップ
研究概要

ガリウムヒ素半導体検出器は、シリコンにつぐ次世代検出器として、注目を集めている。我々は、ガリウムヒ素が放射線損傷に強いことに注目して、これをマイクロストリップ型にすることにより、放射線レベルの高い環境での軌跡検出器を目的とした、開発研究をおこなった。又、ガリウムもヒ素も奇核であるため、フォティ-ノなどの宇宙暗黒物質用検出器としても、期待できるものである。しかし、ガリウムヒ素を半導体検出器として用いるためには、純度の高い結晶が必要であり、近年ようやく、その可能性が開けてきた。
我々は、この研究課題において、1cm角で、0.9mm巾のストリップを10本持つガリウムヒ素ストリップ検出器の試作製作をおこなった。これは、今まで我々が開発研究をおこなってきたダイオ-ドタイプのガリウムヒ素検出器の直接の延長である。このガリウムヒ素ストリップ検出器は、n-GaAs基板上に、98ミクロンの高純度ガリウムヒ素を、エピタキシャル成長させたもので、不純物濃度2.6×10^<14>cm^<-3>を得ることができた。これは、今まで我々が、ダイオ-ドタイプのもので得ていた6.8×10^<14>cm^<-3>を上まわる高純度のものである。1cm角という大きなものに、これだけの純度のものが得られた意味は大きい。得られた成長基板上にTi/Pt/Au電極をはり、ショットキ-バリアを形成し、半導体検出器としての性能を測定した。逆バイヤス電圧〜40Vにて、接合容量は〜100pFであり、この時得られている荷電欠損領域は、〜10μmである。^<241>Amのガンマ-線源を用いてエネルギ-応答を調べたところ、18keVのガンマ-線を検出することが可能で、分解能は±4keVであった。これは、軌跡検出器としての要件を満足している。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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