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1990 年度 実績報告書

近赤外・可視時間分割分光光度計の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01840016
研究機関群馬大学

研究代表者

閑 春夫  群馬大学, 工学部, 教授 (40008454)

研究分担者 崎向 伸二  (株)ユニソク, 研究員
麦島 昭夫  (株)ユニソク, 研究員
長村 俊彦  (株)ユニソク, (社長)研究員
平塚 浩士  群馬大学, 工学部, 助教授 (00016156)
キーワード近赤外発光スペクトル / 近赤外吸収スペクトル / 過渡吸収スペクトル / Geダイオ-ド検出器 / 時間分解分光光度計 / 寿命測定
研究概要

本研究の目的は、ラジカルや三重項分子などの不安定中間体の近赤外領域における吸収スペクトルや発光スペクトルを簡便に測定する装置を開発することである。近赤外領域の分光学的研究は、この領域で優れた検出器がなかったことから定量的測定が困難であり、これまでほとんど未発達であった。
本研究では現有のNd^<3+>:YAGレ-ザ-を用いて、可視領域から近赤外領域で過渡吸収スペクトル及び発光スペクトルを測定できる装置の開発を試みた。可視領域の測定には光電子増倍管を、また近赤外領域にはゲルマニウムダイオ-ドを検出器として用いた。レ-ザ-色素を試料として用いてこの装置の性能を検討したところ、およそ所期の性能が得られたことがわかった。
今年度は特に発光スペクトルの測定に重点をおき、ハロゲンランプのスペクトルを測定することにより、近赤外・可視時間分割分光光度計の感度補正を行った。
また、この装置を用いて放射線照射によりポリビニルアルコ-ルフィルム中に生成したキサントン、ベンゾイルナフトン、ジベンジリデンアセトン、フラボンのセミキノンラジカルの吸収・発光スペクトル及び発光寿命を測定することを試みた。これらのラジカルの第一吸収帯はそれぞれ650nm、650nm、760nm、900nm付近にあり分子軌道計算の結果に基づきπーπ・遷移に帰属されるものである。発光スペクトルはさらに長波長測にあるのでこれまで測定することは困難であった。今回、我々は開発した近赤外・可視時間分割分光光度計を用いてこれらの発光スペクトルを初めて測定することができた。また、これらのラジカルの発光寿命はレ-ザ-パルスの時間幅よりも短いことを明らかにした。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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