研究課題/領域番号 |
01840019
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土屋 荘次 東京大学, 教養学部, 教授 (40012322)
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研究分担者 |
宗像 利明 理化学研究所, 研究員 (20150873)
築山 光一 理化学研究所, 研究員 (20188519)
塚越 幹郎 理化学研究所, 研究員 (50087441)
粕谷 敬宏 理化学研究所, 主任研究員 (00087438)
山内 薫 東京大学, 教養学部, 助手 (40182597)
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キーワード | 眞空紫外光 / 固体表面 / 4波混合 / van der Waals錯体 / 光電子分光 / 高励起分子 / 光解離 |
研究概要 |
金属蒸気や希ガスを非線形媒質として、一つのレ-ザ-光でその励起準位に2光子共鳴させ、もう一つの波長可変レ-ザ-を混合する4波和混合(4WSM)の方法によって115nmまでの眞空紫外(VUV)コヒ-レント光の発生に成功し、これを分子および分子錯体の分子分光の研究に応用した。 1.3準位系において4WSM法を用いたときの特性を理論的に檢討した。発生するコヒ-レント光のスペクトル形状を計算し、共鳴効果の基本波レ-ザ-強度と周波数に対する依存性を求めた。 2.VUVコヒ-レント光と飛行時間型質量分析計とを組み合わせた実驗システムを試作し、原子分子のイオン化過程の研究を可能にした。 3.分子を非線形媒質として4WSM法を適用して発生するXUVコヒ-レント光の強度の周波数依存数を求めた。この周波数スペクトルより高励起状態における分子の分光情報を得ることができた。 4.VUVコヒ-レント光を利用した固体表面分析用光電子分光裝置を完成した。光電子スペクトルの偏光方向依存性を高感度で測定することに成功し、固体表面の構造の新しい情報を得る道を拓いた。 5.VUVコヒ-レント光を利用したvan der Waals分子錯体の高分解能分光測定を行い、電子励起状態における構造を明らかにした。とくに、XeRg(Rg=希ガス原子)の励起状態では、錯体構造がXeRg^+の外周に電子軌道が存在する形となっていることが判明した。 6.NO_2の光解離で生成したO原子の3つのスピン軌道準位の分布をVUVコヒ-レント光を用いて直接決定することに成功した。 7.Cl_2分子の第一励起状態の振動準位構造とその回転構造よりイオン対状態とリドベルグ状態との相互作用の実体を明らかにした。
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