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1989 年度 実績報告書

傾斜電界型イオンリフレクタを用いた質量分析計による超高質量分子イオン検出器の試作

研究課題

研究課題/領域番号 01840020
研究種目

試験研究

研究機関三重大学

研究代表者

篠原 久典  三重大学, 工学部, 助教授 (50132725)

研究分担者 前田 和美  株式会社サイエンス, ラボラトリーズ, 代表取締役
鷲田 伸明  国立公害研究所, 大気部門, 室長 (70101045)
西 信之  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (60013538)
キーワードリフレクトロン / 飛行時間型質量分析計 / イオン反射鏡 / 超高質量イオン / パルス分子線 / クラスタ- / 多光子イオン化
研究概要

研究費補助金交付申請書にも記した様に、初年度(元年度)はリフレクトロン質量分析計と分子線チャンバ-の設計から始めた。以下、リフレクトロン質量分析計部と分子線チャンバ-部の2つに分けて、その設計・製作状況を述べる。1.リフレクトロンTOF部:高い質量分解能を得るためには、イオンレンズ系やリフレクタ-のエネルギ-及び空間についての収束条件を求める必要がある。本設計では、1次及び2次の空間収束条件によりこれらのジオメトリ-を最適化した。また、リフレクトロンの心臓部ともいうべき、各レンズ系へのメッシュの張り方は非常に困難であった。このため、実際の製作はJORDAN Co.LTD.(米国カリフォルニア)に発注した。2.分子線チャンバ-部:本研究で用いるサンプル源はパルス分子線源である。このため、パルス分子線源用の差動排気チャンバ-及びレ-ザ-イオン化チャンバ-を設計製作した。気相の試料のみならず固体のサンプルのvaporizationも行なうため、専用のポ-トも装着した。以上の様に、現在は分子線チャンバ-部を含めた、リフレクトロン質量分析計のすべての設計及び製作が完了し、試験運転にとりかかる段階である。また本装置を製作発注している間、真空紫外光及びレ-ザ-的光子イオン化法による高質量分子イオンの生成と検出の予備的実験を、それぞれ、国立公害研究所及び分子科学研究所で行なった。この結果、質量数がおよそ5,000を越えると通常の二次電子増倍管は、急激にその感度が低下することが解った。このため、質量数が10,000以上の超高質量イオンを検出するためには、当初の計画どうり、後段加速、或いはシンチレ-ション法が必要となる。
次年度(最終年度)では、本装置の性能をチェックすると共に、クラスタ-分子線法により超高質量質イオン(m/e【greater than or similar】10,000)を生成させ

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Shinohara: "Higher Electronically Excited States of Benzene Clusters" Chemical Physics. 129. 149-162 (1989)

  • [文献書誌] N.Nishi: "Intra-Cluster Ion-Molecule Reactions and Photo-dissociation of Molecular Clusters" Zeitschrift fur Physik D. 12. 269-271 (1989)

  • [文献書誌] F.Misaizu: "Dissociation Dynamics and Multiphoton Ionization Mechanism of Ammonia Clusters" Journal of Physical Chemistry. 93. 7041-7044 (1989)

  • [文献書誌] H.Shinohara: "Excited State Lifetimes and Appearance Potentials of Benzene Dimer and Trimer" Journal of Chemical Physics. 91. 6743-6751 (1989)

  • [文献書誌] H.Shinohara: "Photoionization of Ethylene and Acetylene Clusters:Intra-Cluster Excess Energy Dissipation" Journal of Physical Chemistry. (1990)

  • [文献書誌] 篠原久典: "レ-ザ-イオン化・飛行時間型質量分析計を用いた分子クラスタ-の研究" 質量分析. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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