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1991 年度 実績報告書

SIMOXを用いた高トランスコンダクタンスMOS電界効果トランジスタの試作研究

研究課題

研究課題/領域番号 01850005
研究機関東京大学

研究代表者

菅野 卓雄  東京大学, 工学部, 教授 (50010707)

研究分担者 酒井 徹志  日本電信電話株式会社, LSI研究所, 微細加工技術研究部長
新井 夫差子  東京大学, 工学部, 講師 (10010927)
浅田 邦博  東京大学, 工学部, 助教授 (70142239)
キーワードSIMOX / SOI / MOSFET / 集積回路 / 超高速デバイス / 低消費電力 / シリコン / 薄膜
研究概要

本研究では、昨年度より試作を始めていたSIMOX(Separation by IMplanted OXygen)を用いた極薄膜SOIMOSFETによるリングオシレ-タおよび周波数分周器について、測定および評価を行った。
今回試作したSOI基板の特長は、埋み込み酸化膜の厚さが80nmと従来の500nmあった厚さに比べて薄膜化されたことである。その為、基板シ-ルド効果により、従来の基板に比べ、0.1μm近くのゲ-ト長のMOSFETまで短チャネル効果が十分抑制できることが確認された。リングオシレ-タよりインバ-タの遅延時間を測定した結果、ゲ-ト長0.2μm以下で遅延時間の減少傾向が飽和することが判明した。これは、ゲ-ト側壁容量が真性ゲ-ト酸化膜容量に比べ、ゲ-ト長が短くなるにつれ、無視できなくなるためである。この為、ゲ-ト長0.2μm以下のMOSFETの性能向上には、ゲ-ト側壁容量の軽減のためのゲ-ト電極の厚み方向のスケ-リングが重要であることがわかった。
また4種類の周波数分周器を測定した結果、本研究で独自に設計した回路が従来知られている回路に比べ、最も高い性能を示すことがわかった。特に、ゲ-ト長0.15μmの回路は、室温で電源電圧1Vのとき、入力信号1GHzにおいて50μWという極めて低い消費電力で動作した。これは、SOI集積回路の配線容量が小さいことに加え、この分周器の回路が従来の回路に比べ、トランジスタ数の削減により、簡略化された結果である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Hiroshi Miki: "Subfemtojoule Deep Submicrometer-Gate CMOS Built In Ultra-Thin Si Film on SIMOX Substrate" IEEE Transaction on Electron Devices. 38. 373-377 (1991)

  • [文献書誌] Minoru Fujishima: "1GHz 50μW 1/2 Frequency Divider Fabricated on Ultra-thin SIMOX Substrate" 1992 VLSI Circuit Symposium Technical Digeat.

  • [文献書誌] Minoru Fujishima: "Semi-analytical Modeling of Dynamic Performance of Ultra-thin SIMOX CMOS Circuit Based on Equivalent Linear Resistance" 1992 VLSI Technical Symposium Technical Digest.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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