研究課題/領域番号 |
01850014
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理計測・光学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多田 邦雄 東京大学, 工学部, 教授 (00010710)
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研究分担者 |
岩岡 秀人 光計測技術開発株式会社, 中央研究所, 主任研究員
本杉 常治 NTT通信網総合研究所, 主幹研究員
村井 徹 東京大学, 工学部, 助手 (60107571)
中野 義昭 東京大学, 工学部, 講師 (50183885)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | 半導体レ-ザ / 分布帰還型レ-ザ / DFBレ-ザ / 利得結合 / ストライプ幅変調 / 集積化光素子 / 反射戻り光 / チャ-ピング |
研究概要 |
1.純粋利得結合分布帰還型(DFB)レ-ザの開発 屈折率結合を伴わない純粋な利得結合を実現し得る新しいDFBレ-ザ構造を考案した。パタ-ン形成基板上の有機金属気相エピタキシャル成長の特徴を利用して試作し、閾値電流17mAの室温連続発振に成功した。利得結合DFBレ-ザでは、発振モ-ドが端面反射によらずほとんど唯一に定まり、従って劈開端面のままで高い単一モ-ド歩留まりが得られることを、理論と実験で示した。 2.利得結合DFBレ-ザの外部反射戻り光耐性 標記レ-ザの強度雑音の反射戻り光依存性を測定し、従来のDFBレ-ザと比較した結果、反射戻り光が1%未満であれば、それにより誘起される過剰雑音が、遠端反射の場合で従来のDFBレ-ザに比べ10〜20dB鉛度小さいこと、また近端反射の場合は過剰雑音はほとんど無視し得る程度であること等を明らかにした。3.利得結合DFBレ-ザによる超低チャ-ピング単一モ-ド光短パルス発生 標記レ-ザにおいて、電気パネル利得スイッチングによる光短パルス発生を試み、半値全幅16psの光パルスを得た。また光パルスの時間平均スペクトルを測定したところ、半値全幅0.12nm程度の単一モ-ドスペクトルが維持されていた。この結果から見積った本レ-ザの線幅増大係数は、1.6と極めて小さい。4.分布電極構造の併用によるストライプ幅変調DFBレ-ザの低チャ-プ化 新たに提案した標記構造を用いると、軸方向空間ホ-ルバ-ニングに起因する波長ドリフトを完全に消去でき、また緩和振動に伴うチャ-ピングも相当低減できることを数値解析により示した。5.光変調器/増幅器モノリシック集積化によるDFBレ-ザの低チャ-プ化 進行波型光増幅器/変調器を集積化することにより、等価的な低チャ-プ化を図った。素子間の光学的クロスト-クを防止する方法として、反応性イオンエッチングで形成した斜交端面の利用を提案した。素子を試作し、発振閾値20mA、光利得10dB以上などの実用上十分な性能を得た。
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