研究課題/領域番号 |
01850017
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永山 邦仁 九州大学, 工学部, 助教授 (20040446)
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研究分担者 |
尾崎 仁 G. M. エンジニア(株), 開発部長
村上 昭年 九州大学, 工学部, 教授 (70037696)
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キーワード | 高速度カメラ / ホログラム / 瞬間現像 / パルスレ-ザ- |
研究概要 |
今年度はまず、流しホログラム法の光源となるロングパルスレ-ザ光源を完成させた。フラッシュランプ励起型で、双楕円型のランプキャビティを持ち、ロダミン6Gを用いた色素レ-ザである。現在のところ発振時間約20μ秒、20mJのパルスを得ている。入力エネルギ-はまだ余裕があるので今後も改良を続け、発振時間50μ秒以上を目指す予定である。ただし、強度については、現状でも流しホログラム撮影に充分な強度であることを実験で確認した。それと平行して、カメラ本体部の設計、製作を行った。撮影用フィルムとしては超高解像度ホログラム用フィルム、アグファ10E75(4×5インチ)をリング状(直径約100mm)に切り出して用いることにし、それを装着するためのジュラルミン製円盤を設計した。フィルム保持円盤は直接エア駆動のタ-ビンスピンドルに取り付けられてハウジングに収められ、カメラ本体部を構成する。リレ-光学系は、フィルム直接回転式の利点を生かして、F1、焦点距離50mmの単レンズ2枚で構成した。スリットは現在のところ10μm×3mmの開口のものを使用しているが着脱可能である。製作後、カメラの試験をおこなった。まず、流し速度はスピンドル回転軸からの光反射を利用して計測した。現在のところ、3万回転/分程度(流し速度で約150m/sに相当)まで困難なくフィルム保持円盤の高速回転が可能であることを確認した。次に、製作した長パルスレ-ザの発光履歴そのものを、さらに、静止した金属線の流し撮影試験を行った。前者の実験は時間履歴の測定試験、後者は、ホログラム撮影の可否を試すためである。光電素子による発光測定、および静止細線のホログラム撮影を別に行って、流し写真と結果を比較した。発光履歴、ホログラムのフリンジパタ-ン共、両者はよく一致した。また、操作上の不便など数点、次年度以降に改良すべき点も明らかになった。
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