研究課題/領域番号 |
01850019
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福西 祐 東北大学, 工学部, 助手 (60189967)
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研究分担者 |
大田黒 俊夫 計算流体研究所, 実験研究部, 部長
日野 幹雄 東京工業大学, 工学部, 教授 (30016323)
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キーワード | 可視化写真 / 人工知能 / ファジ-推論 / パタ-ン認識 / コンピュ-タ-ボ-ド |
研究概要 |
この研究は人工知能を用いることで任意の潜在的なイメ-ジが与えられた場合、乱流の可視化写真からどのような組織的なパタ-ンが抽出されるかを調べることを最終的な目的としているが、その際に高度なファジ-(あいまい)推論を行うために高速でファジ-推論を行うコンピュ-タボ-ドを試作しようとするものである。まず、すでに開発ずみであった、パソコン用で、外部から入力されたデ-タの取り込みが可能なように設計されているプロロ-グ型推論システムをパタ-ン認識用に改良する作業から始められた。とくにファジ-推論を行うようにシステムを改良する段階で困難を伴った。また現在の画像処理・画像認識のレベルでは、当初の予定していたスモ-クワイヤによる乱流場の可視化写真の処理は困難であることもわかり、人工知能の適用対象を少し変更することにした。我々の研究室において高速水噴流に砥粒を混入させて物体を切断するアブレシブジェットの研究を行っており、乱流噴流中の砥粒の速度を測定する目的で超短時間発光ストロボを2度発光させて砥粒粒子像を2重露光した写真を撮影し、適用対象とした。困難であった点としては、写真をコンピュ-タに取り込んだ後、画像認識システムにかける前にかなりの前処理を必要であったことで、乱流研究の新手法として注目されているウェ-ブレットアナリシスを応用した特殊な2次元フィルタ-を開発することで対処した。推論ボ-ドの開発と平行して、推論ボ-ドを用いない、コンピュ-タ本体によるファジ-推論エミュレ-ションを行っており、かなりノウハウが蓄積されつつある。その結果、推論システムが取り扱うべき画像情報が想像以上に大きいことが明らかとなり、ファジ-推論を行うコンピュ-タボ-ドも大幅な設計変更を余儀なくされた。そのため製作のほうも遅れが生じたが、いくつかの試作品を経てまもなく完成品ができあがるという段階まで進んでいる。
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