1.研究目的 精密機械部品の形状測定に用いられる三次元座標測定機のプロ-ブを、従来の接触型に代えて、CCDカラ-撮像素子を用いる非接触型のプロ-ブを開発し、X、Y、Z座標の検出を自動的に行う。 2.研究成果 (1)2組のCCDカラ-TVカメラと2組の像拡大光学系を組合わせたプロ-ブの本体部分の設計試作を行った。像拡大光学系による拡大率は4.6倍で作動距離は47mmである。総重量は590gで測定機のプロ-ブ許容重量以下に収まった。なお被測定面の照明にはLEDを用いたが、その光学系に改良の余地がある。(2)2個のCCDカラ-TVカメラからの映像によりビデオモニタ-上に二重像を合成表示する電子回路を設計試作した。二重画像の一致によりZ座標の検出を、画面上に発生させた十字線と測定点を一致させることによりX、Y座標の検出を可能にした。さらにTVカメラからの画像を二値化することにより、画像の一致度を数値に変換し、表示及び外部出力できるようにした。また十字線の交点ではエッヂを自動検出できるようにした。(3)、(1)、(2)で試作した非接触プロ-ブを三次元座標測定機(Zeiss社製UMM500、分解能0.2μm)に取付け測定精度の検出を行った。ただしこの場合のプロ-ブの移動は手動による。被測定物としてIC用リ-ドフレ-ムを用いて、繰り返し精度を各方向について求めたところ標準偏差で、X方向0.1μm、Y方向0.07μm、Z方向0.3μmであった。
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