研究課題/領域番号 |
01850046
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
越後 亮三 東京工業大学, 工学部, 教授 (70037737)
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研究分担者 |
佐藤 邦昭 川崎製鉄(株), 千葉製鉄所・エネルギー部, 課長
花村 克悟 東京工業大学, 工学部, 助手 (20172950)
吉田 英生 東京工業大学, 工学部, 助手 (50166964)
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キーワード | コンパクト熱交換器 / 伝熱促進 / 凝縮器 / 連成乱流促進体 |
研究概要 |
伝熱管寸法を微細化したものを並列に多数並べ、それに直角方向に細線を編み込むことによって連成乱流促進体とする熱交換器を試作した。申請時に得られていた予備的なデ-タに加え、実験条件範囲を拡大するため実験装置を全面的に改修し、伝熱管径、ピッチ、編み込み細線径等を変え、基本的なデ-タとして日本機械学会論文集へ投稿した。この結果は熱交換器としてきわめて高い性能が得られ、就中、単位体積中の伝熱量(伝熱密度)としては従来の最高性能ル-バフィン型熱交換器に較べ5倍以上の値が得られている。 引続き研究計画の一部を変更し、気体側の作動流体として凝縮性気体(水蒸気)を含む場合の実験を繰り上げ、凝縮器としての伝熱特性を調べた。この場合気体側の伝熱性能が最大で200kW/m^2Kにと達するため、管内液側の伝熱現象が熱交換器全体の性能を律速することになり、管内流量を増大させるための実験装置の改造を行った。その結果凝縮器としてもきわめて高い性能を有することが確認でき、不凝縮性気体(空気等)が混入している場合に伝熱性能が極端に劣化する通常の凝縮器と異なり、不凝縮性気体分圧の影響は余り顕著に現れないことも特筆に値する。この結果も別途日本機械学会論文集にとりまとめて投稿した。 なお連成乱流促進体の連成機能を検討するための基礎実験はシリコン油を用いた拡大モデル実験装置を試作し、ファイバ-LDVによって測定を開始したが、本格的なデ-タ取得は次年度に繰り延べることとなった。編み込み細線がない場合の伝熱管の円周方向局所熱伝達係数は種々の流速に対して測定したが、在来のデ-タと高い精度で一致することが確認できた。
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