研究課題/領域番号 |
01850067
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 富山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中島 孝慈 富山工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (50023164)
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研究分担者 |
西野 利次 富山高専, 金属工学科, 助手 (20198485)
川越 誠 富山高専, 機械工学科, 助教授 (10124009)
前 健彦 富山高専, 金属工学科, 助教授 (10042821)
宮谷 大作 富山高専, 工業化学科, 助教授 (20018980)
武田 文雄 富山高専, 電気工学科, 教授 (20042814)
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キーワード | マグネットロンスパッタリング / 銅-チタン合金 / シリコンカ-バイド / ソレノイドコイル / アルミナ / タ-ゲット / 接触角 / 固相拡散接合 |
研究概要 |
ソレノイドコイルの電流を制御して磁界を調節できるマグネットロンスパッタ装置を試作した。現在のところ膜作成特性について次の知見を得ている。1.内側にTi(Cu)、外側にCu(Ti)を配置した複合タ-ゲットを用い、コイル電流を2.5Aまでの範囲で変化させて作成した合金膜の組成をEPMAで分析したところ、電流の増加に伴いスパッタ領域が外周部から内側に連続的に移行することが明らかになった。このことは複合タ-ゲットの幾何学的配置とコイル電流値を変化させることにより膜組成を制御できることを意味している。2.スパッタ領域の境界をシャ-プにするため、上述の装置にタ-ゲット中心磁石を二重にする改良を加え、ソレノイド電流とTi-Cu膜の組成比との関係を調べた結果、この方式で膜組成の制御がより容易になった。 他方、接合機構の解明、接合強度の評価および接合方式の確立に関して次の成果を得た。 3.SiC基板上で組成の異なるCu-Ti合金を加熱溶融し、基板と融液の接解角を測定してぬれ性を評価するとともに、EPMAおよびX線測定して反応生成物との関連を調べたところ、界面に形成されるTiCx相や、Ti_3SiC_2相がSiCに対するぬれ性を向上させることがわかった。4.インストロン型引張試験機を転用し、接合体のせん断強度を評価するための治具を試作し、Cu-Ti合金ろうで接合したSiC板の接合強度を測定した。接合強度が加熱保持時間とともに単調に増加するという結果から、せん断試験用治具が正常に機能したものと判断できる。5.Al_2O_3およびPSZ基板上にスパッタ装置でTi-Cu合金膜を形成し、既存の真空高温接合装置内で加圧力なしの固相拡散接合を試みたが十分な接合強度が得られなかった。そこで、基板表面の平坦度を管理するとともに、二種類の加圧方式(押し棒式、クランプ式)を検討中である。
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