1.屈折率分布型導波路による光ビ-ム制御の検討 LiNbO_3単結晶基板上にチタン薄膜を厚みに分布をもたせて作製し、熱拡散により集束型導波路を試作し、光ビ-ムの集光を確認した。また波動理論解析により最適な屈折率分布、空間フィルタによる歪の除去、マルチ光ビ-ム伝搬特性等の検討を行った。 2.テ-パ型光ビ-ム集束素子の検討 チタン拡散により形成したテ-パ導波路において、端面からの出射ビ-ムが、出射端から60μmの点に3.1μmのスポットに集光できることを理論的に明らかにした。また、電気光学効果による集束焦点距離に制御の検討を行っている。 3.非相反素子の検討 導波層および基板に磁気光学効果を有する磁性ガ-ネットを用いた単一領域型光アイソレ-タのモ-ド変換特性を明らかにした。本素子構成により素子長を短くできることを示し、光サ-キュレ-タ、アイソレ-タの基礎デ-タを得た。 4.マイクロ波静磁表面波によるGHz帯の光制御の検討 GHz帯のマイクロ波静磁表面波により誘起された磁気光学効果による光制御を実験的に確認した。磁性層の多層化構造よる素子の高効率化を検討した。この結果は、超高速光スイッチング、偏向等の光ビ-ム制御の基礎となる。 5.音響光学効果による光結合制御および光偏向の検討 LiNbO_3単結晶基板上にチャネル導波路型光スイッチ素子を作製し、200MHz、数mWの弾性表面波により光が波長選択的にスイッチできることを明らかにした。またブラッグ回折型の素子により、弾性表面波による光偏向特性を調べ、波長選択的に多重回折が行えることを実証した。この結果は、多チャネル光ビ-ム制御の基礎となる。 6.ビットからの光散乱特性の検討 光ディスクピットからの光散乱の様子を有限要素法、境界要素法を用いて解析し、その散乱特性とピット形状との関係を明らかにした。
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