本年度の研究計画は、交付申請書に記載したとおり1.細菌分類装置のハ-ドウェアシステムの設計並びに製作、2.細菌デ-タの収集並びに前処理技術の開発であった。以下では、これらのサブテ-マの進捗状況について報告する。 1.については(I)細菌計測に適したフロ-チャンバ-を含む光学系を製作した。これにより良好な画像が得られるようになった。(II)TVカメラ、画像メモリ、コンピュ-タ(LUNA37D)よりなる画像処理のハ-ドウェア並びにソフトウェアシステムを完成させた。このシステムを使用して現在細菌のデ-タの収集並びに細菌画像の処理を行っている。 2.については、フロ-方式の自動分類システムの精度を解析するために必要な各種細菌の収集を終えた。長径、短径の異なった様々な桿菌並びに双球菌、ブドウ球菌、連鎖球菌など形態学的特徴を持った球菌を冷凍保存し、その形態学的情報を整理した。自動分類システムへの各種細菌の供給が可能になった。 総合的には細菌の撮像から解析までを手動で行えるようなシステムができつつある。すなわち、細菌の画像の取り込み、デ-タの蓄積、雑音の除去、画像の強調、画像の2値化、特徴抽出、細線化のソフトウェアが出来上がり自動分類ができる前段階まで進んでいる。その詳細は裏面の文献にまとめている。
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