研究分担者 |
北浦 堅一 大阪府立大学, 工学部, 助手 (00081399)
岸 光男 大阪府立大学, 工学部, 講師 (00145814)
池田 良穂 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (10117989)
岡村 与一郎 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (80081397)
室津 義定 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081386)
|
研究概要 |
平成元年度と2年度の2年間に亘って,海洋構造物の構造信頼性評価システムの開発に関する研究を行い,次の成果を得た。 1.極限横波および斜波中におけるセミサブの準静的な構造信頼性評価システムを改良・拡張するとともに,2種類の実機相当モデルに適用し,数種の想定荷重条件に対して数値計算を行った。その結果より,各想定荷重状態に対する臨界的な部材あるいは崩壊モ-ドとその生起確率の傾向等を明らかにした。また,構造がより厳しい状態となる波高と波長,入射波向な波頂位置の関係についても検討した。さらに,特定の部材を取り去った計算を行い,個々の部材の重要度を計算した。横波中のセミサブでは横水平ブレ-スの重要度が極めて高いこと等が確認された。これらの結果から本システムの有効性や,実構造への適用性を確かめた。 2.ガイドタワ-のような長大で柔軟な構造物では波との共張等を考慮した動的強度評価も重要となる。このため,長大海洋骨組構造をまず等価な剛性を強度をもつ梁柱にモデル化し,動的応答特性を求めた。また,構造に対する波粒子の相対速度および生物付着による直径と表面粗度の増大を考慮した波強制力をモリソン式を用いて算定した。さらに,腐食衰耗による剛性と強度の低下をも考慮した確率的強度評価システムを開発した。450m級がガイドタワ-に対する構造破損モ-ドやその生起確率の傾向等を明らかにするとともに,他の研究成果との比較考察から本システムの有効性を確かめた。また,構造のモデル化におけるパラメ-タの不確定性を考慮して,各設計変数の動的応答や強度に対する影響の度合を感度解析により明らかにするシステムも開発した。 3.今後は,上記システムと時刻歴解析法を組合せて,長大海洋骨組構造物継手部の剪断破壊,疲労強度あるいはき裂伝播特性等の確率的評価システムの開発を進めて行く予定である。
|