研究課題/領域番号 |
01850108
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
長瀧 重義 東京工業大学, 工学部, 教授 (00016320)
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研究分担者 |
福手 勤 運輸省, 港湾技術研究所・構造部・材料研究室, 室長
鎌田 敏郎 東京工業大学, 工学部, 助手 (10224651)
大即 信明 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40211106)
大門 正機 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016579)
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キーワード | 暴露低験 / 室内促進試験 / 塩化物イオン / 電気化学的測定 / 鋼材腐食 / 酸素量 / 環境条件評価法 |
研究概要 |
昨年度開始した東京湾および全国18港における標準供試体(φ5×10cmモルタル供試体:中心軸にφ10丸鋼を埋め込んだもの)の1年あるいは2年の暴露試験を終了し、結果のとりまとめを行っている。さらに、周方向に引張ひびわれを有するφ5×20cmモルタル供試体の東京湾における暴露試験および促進試験を行っており、促進試験については結果をとりまとめた。 測定項目は、モルタルへの塩化物イオンの浸透、鉄筋の電気化学的測定および酸素拡散の定性的測定等を行った。 昨年度までの成果に加えて以下の結論が得られた。 (1)東京湾周辺の暴露試験において塩化物イオンの浸透性状の相違は、飛沫部のみならず海中部において明確にあらわれ、海中での流れの速いところで塩化物イオン浸透速度が早いことが認められた。 (2)全国18湾における試験結果より、沖縄および東北日本海側において、塩化物イオンの浸透および鉄筋の防食性能の低下が大きいことが認められた。この1つの理由として冬季季節風による風波の影響が考えられる。 (3)海域によっては生物付着が著しく、供試体にも多大な影響を与えたことが考えられるが、定量的には明確にすることができなかった。 (4)室内促進試験により、ひびわれが鉄筋腐食に及ぼす影響も検討したがコンクリ-トの品質よりも鉄筋が丸鋼であるか異形であるかの影響が著しいことが認められた。 (5)室内促進試験により、セメント硬化体の自癒作用が予めひびわれを生じたモルタル中鉄筋の腐食に及ぼす影響を検討した。この結果、材令4週までに発生したひびわれ(残留で0.05mm以下)の、鉄筋の腐食に対する影響をは握した。
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