研究課題/領域番号 |
01850128
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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研究分担者 |
桐山 光市 (株)荏原総合研究所, 第5研究室, 主任
遠矢 泰典 (株)荏原総合研究所, 第5研究室, 室長
荒木 信夫 国立長岡工業高等専門学校, 土木工学科, 助手 (30193072)
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キーワード | UASB反応器 / 嫌気性処理 / 硫酸塩還元菌 / メタン菌 / 可溶化 |
研究概要 |
上昇流嫌気性スラッジブランケット反応器(UASB反応器:Upflow Anaerobic Sludge Reactor)は付着担体を用いずに嫌気性微生物群の自己固定化作用を利用し、沈降性の優れたグラニュウル汚泥の形成により、高濃度の生物量を反応器内に保持し、その結果、高速処理が可能なバイオリアクタ-である。従来、嫌気性処理は高濃度有機性廃水に利用されていたが、嫌気性処理の適用拡大のため低濃度有機性廃水(COD_<cr>1000ppm以下)の処理を対象として、本装置の開発を実施した。パイロットプラントの連続処理実験から、次のような知見が得られた。 1、反応器内の微生物濃度は約3万mg/lにまで高めることが出来、また、HRTは4.7時間まで短期することが可能であった。 2、反応器容積負荷は25度で1.5kgCOD/m^3.日までたかめてもCOD除去率は常に90%以上を達成することが出来る。 3、流入固形成分はベッド内に補足され可溶化するが、その速度は処理温度に依存する。15度以下では、容積負荷が1.0kgCOD/m^3.日以上になると、固形物の分解速度が律速となる。 4、低濃度有機性廃水(生活雑排水)の嫌気性処理では硫酸塩還元菌が重要な役割を果たし、その嫌気性処理の適用性を可能にしている。 5、低濃度有機性廃水への嫌気性処理の適用拡大を図るには、SO_4/COD_<cr>比と硫酸塩還元活性の関係について検討する必要がある。
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