混気ジェットポンプを動力源としてパイプやホ-スのような管内を雪輸送する実験を行った。今回は、従来行われている水と雪との混相流(ウェット方式)輸送ではなく、空気と雪のみのドライ方式の雪輸送についての実験を重点的に行った。駆動動力は15KW、輸送管の直径は10cmとした。 1.ジェット水を動力源とする輸送 (1)短時間ではあるが、27トン/時間の雪輸送量値(輸送管の長さ20m)を本装置で得ることが出来た。 (2)管内風速11-19m/sにおいて空気のみの圧力損失は3-4mmAq/m程度であった。雪質および雪輸送量の相違による圧力損失は、少雪のため結論を出すまでには至っていない。 (3)デフュ-ザ-の検討を行ない、本システムに最適な形状と長さのデフュ-ザ-を決定できた。 (4)高速シャッタ-付きのビデオカメラによる解析から、輸送状態は4モ-ドの輸送パタ-ンに分類できた。 (5)積雪が管断面を塞いだ閉塞状態での雪輸送パタ-ンは、大きな輸送量という点でも他にはみられない本システムの特徴であると言える。 2.高圧空気ジェットを動力源とする輸送 (1)6-10トン/時間の雪輸送量値(輸送管の長さ11m)を得ることが出来た。 (2)管内風速は25m/s(輸送管の長さ11m)、圧力損失は7-8mmAq/mであった。 (3)湿雪の閉塞に対する回復能力は劣るが、乾き雪の輸送に対しては極めて有効であると思われる。 (4)本方式の直列接続による輸送距離延長に対する知見を得ることが出来た。
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