昼光を有効に利用するための昼光と日射に関する標準資料の作成および測定装置の開発

1991 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 01850135
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 中村 洋 九州大学, 工学部, 教授 (10024209)
• 研究分担者: 松浦 邦男 摂南大学, 工学部, 教授 (70025823) ; 中村 泰人 京都大学, 工学部, 教授 (60025963) ; 落藤 澄 北海道大学, 工学部, 教授 (50001152) ; 沖 允人 足利工業大学, 工学部, 教授 (40076550)
• キーワード: 昼光測定 / 日射測定 / 国際昼光測定プログラム / 天空輝度分布

研究概要

平成3年度の研究実績は以下のようである。
1.京都大学と北海道大学の測定システムによる昼光と日射の長期間にわたる本格的な連続測定の開始
2.測定開始に伴う両大学の測定システムの改良と調整:平成2年度までに両大学に設置したシステムの本格的な稼動を開始し、それによって測定機器、コンピュ-タ・プログラムなどを調整した。また若干の瑕疵を修正、あるいは、改良した。
3.昼光と日射の総合長期測定システムの完成:測定機器の設置の完了、測定デ-タ取得、保存システムの完成と、システム稼動プログラムの完成により、現在、支障なく連続測定を続けている。
4.天空輝度分布測定装置の設置:別途開発した天空輝度分布測定装置とその稼動プログラム、モニタ-・プログラムを完成し、両大学に設置し、測定を開始した。なお、この装置は、現在、天空放射輝度も同時測定が可能なように改良を試み、実験中である。
5.デ-タの標準フォ-マットの決定とデ-タ整理の試み:日々産出される膨大なデ-タの標準フォ-マットを決定し、1991年度1年分のデ-タの整理を試みた。
6.1991年CIEメルボルン大会を機に開催された国際昼光測定プログラムの委員会に、中村、沖、松浦が出席し、本邦の測定システムに完成状況を報告した。
7.この直前にシドニ-で開かれた昼光と窓に関するシンポジウムにも上記3名が参加し、天空輝度分布測定装置の詳細について報告した
以上、本研究は、最終年度までに所定の研究成果を上げた。これにより本邦は国際昼光測定プログラムの参加国の中で最も準備が進捗したこととなり、関係委員会委員長が本研究に関与した一同に賞状を授与した。

研究成果

• [文献書誌] 中村 洋: "国際昼光測定年に対応する本邦の測定所" 平成3年度照明学会創立75周年記念全国大会講演予稿集. 110-111 (1991)
• [文献書誌] 中村 洋: "国際昼光測定年のための測定機器-主として九州大学の場合-" 平成3年度照明学会創立75周年記念全国大会講演予稿集. 112-113 (1991)
• [文献書誌] 中村 洋: "昼光測定デ-タの自動品質管理-CIE昼光測定のガイドの方法の試験的適用-" 平成3年度照明学会創立75周年記念全国大会講演予稿集. 114-115 (1991)
• [文献書誌] H.Nakamura: "Research Class Measurement Stations for IDMY in Japan" Proceedings of the CIE 22nd Session,Melbourne. 1. 116-117 (1991)
• [文献書誌] H.Nakamura: "New Sky Scanner for the Measurement of Sky Luminance Distribution" Proceedings of the CIE 22nd Session,Melbourne. 1. 61-62 (1991)
• [文献書誌] 中村 洋: "本邦における昼光と日射の測定" 日本建築学会大会学術講演梗概集(東北). D. 29-30 (1991)
• [文献書誌] 中村 洋: "国際昼光測定プログラムとこれに対する本邦の対応" 照明学会誌. 75. 556-558 (1991)
• [文献書誌] 中村 洋: "天空輝度分布と天空放射輝度分布の走査型測定装置の開発" 平成4年度照明学会全国大会講演予稿集. (1992)
• [文献書誌] 落藤 澄: "札幌におけるCIEの昼光と日射に関する測定所" 空気調和・衛生工学会北海道支部第25回学術講演論文集. 85-88 (1991)
• [文献書誌] 落藤 澄: "国際標準デ-タ作成のための昼光と日射の測定" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 349-352 (1991)