研究概要 |
本研究では鉄酸化細菌(Thiobacillus ferrooxidans)による回分酸化反応の操業に関して、低pHにおいて二、三の実験を行った。その結果以下のような結論が得られた。 (1)本研究により酸化反応を表わす近似式を低案した。その式を以下に(a)として示す。(a)式は工学的見地において有効で、既知の基礎デ-タとの互換が可能な因子からなる関数である。 (2)大学(東北大,岩手大)および同和鉱業(株)から得られた実験値に本反応式を適用した。 (3)また、様々は条件下における酸化実験から初期Fe^<2+>の酸転活性の値を測定した。 本反応式(a)は、低pH域における鉄酸化細菌(T.ferrooxidans)の制御を仮定し、導出した。 {(1+α)β}t=ln{α+1-Rt)/(αRt)} (a) 記号 α:反応速度式のパラメ-タ,α=Xo/(Y・So) [-] β:反応速度式のパラメ-タ,β=KY[h^<-1>] k:反応速度式定数[Mol・cell^<-1>・h^<-1>] Rt:時間tの制御関数(Rt=([Fe^<2+>])/([Fe^<3+>cFe^<2+>])) S:時間tの基質濃度(Substrate density)[mol・m^<-3>] So:初期基質濃度[mol・m^<-3>] t:反応時間[k] X:非制御状態のみなし菌体濃度[Cell・m^<-3>](Rt=1のときに非制御状態) Xo:非制御状態のみなし初期菌体濃度[Cell・m^<-3>] X'o]実測の初期菌体濃度[Cell・m^<-3>] Y:増殖収率[Cell・mol^<-1>] Ac:Ac=1,Fe^<2+>100%のときのFe^<2+>酸化活性 [-] Ao:Ao=Xo/X'o,t=0における種菌のFe^<2+>酸化活性[-]
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