研究課題/領域番号 |
01850140
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山冨 二郎 東京大学, 工学部, 助教授 (70107548)
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研究分担者 |
秋林 智 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (90006669)
佐々木 久郎 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (60178639)
宮腰 宏 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006653)
山下 秀 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (90001213)
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キーワード | 放射性廃棄物 / 地層処分 / 地下環境 / 岩盤の時間依存性 / 応力解析 / 浸透流解析 / 熱流解析 / 通気解析 |
研究概要 |
本年度(平成元年度)は研究スタ-トの年であったため、研究組織の構成、研究設備の調達、研究資料の収集といった仕事を行なった。 資源産業・土木産業からの民間研究者・技術者に加えて、研究テ-マに大きな関心を持つ電力会社からの研究者を加え、研究組織をスタ-トさせた。東京において第1回目の顔合わせを兼ねた会合を持ち、情報・資料交換を行なった。この席には、財団法人電力中央研究所からも原子力燃料サイクル関係の研究者が参加し、放射性廃棄物の処分技術の現状と展望、処分と関連したソフトウェアの開発状況について討議を行なった。さらに、第2回目の会合を、電力中央研究所において今冬に持ち、公開されている解析コ-ドの提供を受け、これについて検討を行なった。数値解析モデルの入力デ-タとして必要な岩盤や人工遮蔽材の物性値についても資料提供を求めたが、これについては、今年度は実現しなかった。 今研究の最大課題であるソフトウェア開発に欠かすことのできないワ-クステ-ションが昨年の10月に納入されたが、現時点ではワ-クステ-ションを使ったソフトウェア開発には着手しておらず、準備段階にとどまっている。しかし、過去に開発したパ-ソナルコンピュ-タ用ソフトウェアをワ-クステ-ションに移植することが可能であることがわかったので、一から出直すことを避けることができ、来年度以降の研究開発に明るい見通しがついた。 本年度の情報交換・研究討議に基づき、超長期的な地下環境変動予測よりも、処分場の建設と搬入後の監視段階の環境予測を課題とした方が、近未来的にはより重要であり研究の独自性を見出せるのではないかと言う結論に達っすることができた。そこで、来年度以降の研究では、最長でも数年ないしは数十年までの時間スパンをタ-ゲットとして、岩盤内応力と変位、地下浸透流、岩盤内熱流、地下空洞内気象が、処分場空洞の掘さくによってどのように変動するのかをシミュレ-トするソフトウェアの開発を目指すことにした。
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