研究課題/領域番号 |
01850140
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山冨 二郎 東京大学, 工学部, 助教授 (70107548)
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研究分担者 |
佐々木 久郎 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (60178639)
宮腰 宏 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006653)
山下 秀 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (90001213)
秋林 智 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (90006669)
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キーワード | 放射性廃棄物 / 地層処分 / 地下環境 / 岩盤の時間依存性 / 応力解析 / 浸透流解析 / 熱流解析 / 通気解析 |
研究概要 |
本年度(平成2年度)は、研究の2年目であったので、地下環境予測統合化ソフトウェアの開発作業に取りかかり、東京大学の山冨、秋田大学の秋林・佐々木を中心にして作業を進めた。その他、研究連絡を兼ねた現位置調査(岐阜県神岡町の神岡鉱山および同県土岐市の動力炉・核燃料開発事業団中部事業所)も実施した。また、学会や出張の機会を利用して個別に意見交換を行い、民間機関からの参加者とも情報交換と研究交流を行った。 ワ-クステ-ションが導入された2年目ということで、ワ-クステ-ション上で実行可能なソフトウェアの開発作業を進めたが、メモリやハ-ドディスクの増設による計算能力の向上をはかり、パ-ソナルコンピュ-タを端末機として接続した小規模ネットワ-クの構築といった作業も行った。 東京大学では、山冨が岩盤の非線形な力学的特性を考慮にいれた弾塑性FEM解析プログラムをワ-クステ-ション用に開発・移植し、その研究成果を第8回岩の力学国内シンポジウムにおいて発表した(続報を平成3年5月と9月に開かれる国際シンポジウムで発表する予定である)。さらに、岩石の持つ非線形な時間依存性を表現する力学モデルについても研究を進め、まだFEM解析プログラムの開発には着手していないが、次年度の完成に向けて作業を続けている。また、多孔質媒体中のポテンシャル流れを解析するFEMコ-ドについても開発作業を行っている。 秋田大学では、秋林が不均質な地熱貯留層中の熱水流動解析についての研究(石油技術協会誌に発表)を通じて、熱の移動を伴う浸透流解析プログラムを差分法により作成した。今後、FEMコ-ドへの転換をはかり、統合化ソフトウェアへの結合を目指す。また、秋田大学の佐々木は、温度・湿度・通気量の連成した坑内気象予測解析コ-ドを開発し、その研究成果の一部を秋田県の黒鉱鉱山に適用し良好な結果を得た(資源・素材学会誌に発表)。その後、面あるいは空間としての広がりを持つアンダ-グラウンドスペ-ス内の気象予測を可能とする連成解析プログラムの開発に取り組んでいる。
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