研究課題/領域番号 |
01850143
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々 宏一 京都大学, 工学部, 教授 (40025953)
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研究分担者 |
渡辺 俊樹 京都大学, 工学部, 助手 (50210935)
菅野 強 京都大学, 工学部, 講師 (60026151)
芦田 讓 京都大学, 工学部, 助教授 (60184165)
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キーワード | ジオトモグラフィ / 地下空間 / 弾性波トモグラフィ / 比抵抗トモグラフィ / インバ-ジョン |
研究概要 |
平成2年度は昨年度までに構築したジオトモグラフィの解析システムを用い、解析結果の評価方法の開発と解析精度の向上および現地実験デ-タの取得と現場デ-タへの解析システムの適用を行った。 その結果、弾性波トモグラフィにおいては以下のことが明らかになった。 1.予想される地下構造に対して解析座標を地層の傾斜角だけ回転することにより、解析精度が向上する。 2.解析結果の評価のために、最適モデルの決定に用いられるAIC(赤池の情報量規準)を導入し、その適用の有効性を確認した。 3.震源から受振点までの経路を唯一個のみ設定するのではなく、解析システムに含まれる走時誤差の範囲内に入る複数の波線経路を採用することにより、波線密度が稠密になり解析精度が向上する。 4.地下の弾性波の吸収特性を求める弾性波減衰トモグラフィの手法を開発し、その有効性を確認した。 5.現地実験で取得したデ-タに対し、開発した解析システムを適用した結果、速度トモグラフィ、減衰トモグラフィとも既往の周辺資料と整合する再構成像が得られた。 比抵抗トモグラフィにおいては以下のことを検討し多くの有益な知見が得られた。 1.探査対象物の応答を効果的に捉えるジオトモグラフィのための電極配列について検討し、いくつかの電極配置について応答特性を明らかにした。 2.逆解析における初期値形成のための合理的手法について検討し、見掛比抵抗擬似断面及び感度分布法の有効性を確認した。
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