研究課題/領域番号 |
01850161
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本間 基文 東北大学, 工学部, 教授 (50005261)
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研究分担者 |
岡 暢 日立金属株式会社, 開発本部, 主任技師
杉本 諭 東北大学, 工学部, 助手 (10171175)
田中 照巳 東北大学, 工学部, 助手 (70005289)
岡田 益男 東北大学, 工学部, 助教授 (80133049)
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キーワード | 永久磁石 / セリウム・ジジム-鉄-ボロン磁石 / 磁界中圧粉成形 / 液相焼結 / 最大エネルギ-積 |
研究概要 |
本年度は高い最大エネルギ-積を示す希土類化合物磁石の中で、資源的、価格的に優位にあるセリウム(Ce)・ジジム(Nd、Pr)-鉄-ボロン系化合物の磁気特性について検討した。 1.本系焼結磁石に用いる磁性粉の粒径が保磁力に影響を与え、2.0〜2.5μmで高い値が得られる。 2.本系磁石の焼結は液相焼結により進行する。焼結体の密度および磁気特性は30〜100MPaの圧縮成形圧力では、その影響はほとんど受けない。圧縮成形時の配向磁界の増加により本系磁石の飽和磁化、残留磁束密度の値は増加するが、保磁力はほとんど変化しない。 3.焼結は800〜850℃で開始する。収縮率は配向磁界方向がそれと垂直方向に比べて大きい。 4.焼結後の冷却過程は保磁力に大きな影響を与え、500℃まで徐冷することによって高い保磁力が得られる。 5.Ceは本系焼結磁石の焼結性の向上に有効で、焼結温度を低下することができる。Ceは焼結時にR_2Fe_<14>B相界面に倫析し易い傾向を示すが含有量の増加に伴ってR_2Fe_<14>B相内の固溶量が増加し、磁化の強さおよび異方性磁界を低下する。3〜7%Ceの含有量で、300kJ/m^3なる最大エネルギ-積を得ることができる。またCe量が20%以下であれば、Sm-Co系焼結磁石以上の最大エネルギ-積を得ることができる。 6.ジジム中のPr量の増加に伴い保磁力は増加するが、残留磁束密度は僅かに減少する。そのため最大エネルギ-積は含有量の増加によって低下するが、Ceの影響に比較して少なく、鉱石中のNdとPrの含有比率による変動は実用上の重要な問題とはならないと考える。
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