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1989 年度 実績報告書

組織制御されたLI_2型金属間化合物超耐熱材料の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01850166
研究種目

試験研究

研究機関九州大学

研究代表者

根本 実  九州大学, 工学部, 教授 (90005265)

研究分担者 堀田 善治  九州大学, 工学部, 助手 (20173643)
佐野 毅  九州大学, 工学部, 助手 (70037810)
美浦 康宏  九州大学, 工学部, 教授 (80037879)
キーワードニッケル-アルミニウム-チタン合金 / 金属間化合物 / 組織制御 / 透過電子顕微鏡 / 時効析出硬化 / 超格子転位 / APBエネルギ- / 析出硬化モデル
研究概要

Ni_3Alで代表されるγ-Ll_2金属間化合物の多くは次世代の超耐熱材料として期待され、基礎・応用の両面からの活発な研究が行われているが、組織制御による複合組織に関するものはほとんど見られない。組織制御されたγ-Ll_2型金属間化合物Ni_3(Al,Ti)について得られた主な成果は以下の通りである。
1.規則γ相中への不規則γ相の析出
(1)Ni_3(Al,Ti)合金は、組成と熱処理温度を選ぶことにより組織制御が可能である。複合組織化により著しい強度の増加を示す。
(2)析出γ相はAlhTiを含む不規則Ni固溶体であり、時効とともに球状から球状に近い立方形、さらに母相γの{110}面上に板状に成長している。
2.不規則γ相を微細に分散させた規則相単結晶の室温変形
(1)Niを過飽和に含む規則相単結晶の室温変形により導入された超格子転位はAPBとCSFを含む4本のShockleyの部分転位に分解する。
(2)転位の分解様式は析出γ相の分散により変化せず、析出γ相内部でも4本のShockleyの部分転位に分解する。
(3)変形により導入された超格子転位と析出γ相との相互作用は典型的な引力型である。
(4)すべての時効段階で変形中の転位は析出γ相をせん断し、Orowanのbypass機構は本合金系では働かない。
3.不規則γ相の析出による規則相の強化機構
(1)析出γ相のAPBエネルギ-が母相より低い場合には転位が析出γ相から抜け出る過程が抵抗となる。
(2)時効のごく初期段階では、APBの差による強化を生じない。時効の進行とともに、APBエネルギ-差が大きいほど硬化量は大きい。
(3)硬化モデルは規則相中での不規則γ相による析出硬化をほぼ定量的に説明することができる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田文懐: "γ-Ni_3(Al,Ti)L1_2型規則相中への不規則γ相の析出" 日本金属学会誌. 53. 1013-1021 (1989)

  • [文献書誌] 田文懐: "微細に分散した不規則γ相を含むγ-Ni_3(Al,Ti)L1_2型規則相単結晶の変形組織" 日本金属学会誌. 53. 1022-1028 (1989)

  • [文献書誌] 田文懐: "不規則γ相の析出によるγ-L1_2規則相の強化機構" 日本金属学会誌. 53. 1029-1034 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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