研究課題/領域番号 |
01850177
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉山 幸三 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023023)
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研究分担者 |
桑原 勝美 名古屋大学, 工学部, 助手 (40023262)
鈴木 豊 名古屋大学, 工学部, 助手 (60023214)
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キーワード | パルスCVI / CVI / 複合材料 / SiC複合材料 |
研究概要 |
1.外熱式パルスCVI中規模装置の製作 ガスの予熱を抑制するため倒立型加熱炉を組み、50x5x5mmの炭素繊維プリフォ-ム4個を収容できる反応器を製作し、その内容積に見合うガス調整系および排気系を装備した。減圧はポンプ二段で行い、2秒以下で1Torr以下とした。 2.仮成形体の検討 ト-レT-800の三次元織(空孔率58%)を購入し、40%フェノ-ル含侵、焼成してプリフォ-ムとした。三次元織は大型空孔を持つため、そのままSiC充填を行っても曲げ強度は向上しないことがわかり、平均粒径4μmのSiC粉を懸させた液中で超音波含侵させたのちパルスCVIを行ったところ170MPaの強度を得たが、なお粉末充填法の検討を要する。多孔質炭素(CZR-1)のSiC充填は900〜1000℃において良好な結果を得た。 3.パルスCVI条件の検討 CH_3SiCl_34〜6%のガスから100000パルスまでのCVIを約40時間で行ったが、繊維プリフォ-ム、粉末プリフォ-ムを問わず、850℃程度の析出下限温度を選ぶことが肝要であった。また、TiC粉またはSiC粉のプリフォ-ムへのTiCl_4-N_2-H_2系からのTiNのパルスCVIにおいても900℃以上では20000パルス以上でプリフォ-ム表面上での析出が主体となり充填効果が得られないため、850℃付近を選ぶ必要がある。1パルス当たりのガスの保持時間は0.6〜1秒が適当で、それ以上の保持では表面への推積を助長させることが分かった。 4.断面解析 炭素繊維の三次元織へパルスCVIを行ったものでは、約5000本で束ねられたト-の内部へのSiCの充填がしばしば極めて不十分になるこが認められ、ト-に使用されるバインダ-の炭化物がガス通路を遮断しているものと考えられた。 5.強度および耐酸化試験 後者は今後に繰り越されている。
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