研究分担者 |
芦高 秀知 宇部興産(株), 千葉研究所・分子設計研究室, 室長
高橋 透 宇部興産(株), 千葉研究所・分子設計研究室, 主任研究員
堤 宏守 山口大学, 工学部, 講師 (90211383)
森田 昌行 山口大学, 工学部, 助教授 (70136167)
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研究概要 |
薄型で高性能,さらに高信頼性をあわせもつリチウム二次電池の開発に不可欠な高分子固体電解質の開発とその電池への応用について研究を行った.新規高分子固体電解質の開発,高分子固体電解質界面とリチウム負極や正極活物質との電極反応の可能性,さらに,これらを組み合わせて電池を形成し,その各種性能について研究を行い,以下のような成果を得た. <1.>___ーポリメタクリル酸メチルーグラフトーポリオキシエチレン架橋ポリマ-をマトリックスとし,種々の電解質塩および,溶媒を保持した新規高分子固体電解質を合成した.光開始剤の使用により膜の薄型化および,均一化が可能性になった.得られた高分子固体電解質のイオン伝導度は室温で約10^<-4>Scm^<-1>程度であり,さらにこれを加熱処理後,電解質塩溶液に含浸処理することにより,より高いイオン伝導度(室温下,3.5X10^<-3>Scm^<-1>)をもつ膜とすることも可能になった. <2.>___ー高分子固体電解質中でのリチウム負極の析出ー溶解反応の可逆性について検討し,反応が起こっていることを確認した. <3.>___ー高分子固体電解位と正極活物質(マンガンーリチウム複合酸化物)との電気化学反応について検討し,二次電池構築の際に不可欠な電極反応が起こっていることを確認した. <4.>___ー1から3で得られた知見をもとにリチウム二次電池を構築した.正極には前述の活性物を,負極にはリチウムを用いた.試作した電池は,140〜200mAhg^<-1>(正極1gあたり,充放電電流0.1mAcm^<-2>)の放電容量を有しており,5サイクル程度の充放電では十分な可逆性を示した.
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