研究課題/領域番号 |
01850192
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
渡部 良久 京都大学, 工学部, 教授 (70025956)
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研究分担者 |
辻 康之 岐阜大学, 工学部, 助教授 (30144330)
光藤 武明 京都大学, 工学部, 講師 (90026344)
鈴木 俊光 京都大学, 工学部, 助教授 (70026045)
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キーワード | インドール / キノリン / ルテニウム / 均一触媒 / 脱水素 / 複素環化 |
研究概要 |
1_<0->ニトロトルエン(1)を出発物質として塩基触媒の存在下パラホルムアルデヒドと縮合させ2-(_<0->ニトロフェニル)エチルアルコール(2)を得、このニトロ基を還元し2-(_<0->アミノフェニル)エチルアルコール(3)としルテニウム触媒の存在下トルエン中還流下に脱水素還化してインドールを選択的に合成することに成功した。 2 上記の反応において(2)の還元と脱水素還化を中間体(3)を単離することなく行うため種々の触媒系の探索を行ったが、均一系触媒のみでは選択的に還元と還化を行うことができず、Pd/C、または、Rh/C等の担持触媒とルテニウム錯体の混合系を用いて、水素雰囲気下で室温で還元し引き続いて昇温することにより、高収率で脱水素還化させ得ることを見いだし、プロセスを一段省略し得ることに成功した。 3 上記の反応の適用の範囲を検討するため、ベンゼン環およびアルキル側鎖上に置換基を有する(1)の誘導体を用いて実験を行ったところ、いずれの場合にも無置換の(1)を用いたときと同様に高収率でベンゼン環上または、複素環上に置換基を有するインドール誘導体が得られ本反応の適用の範囲が広いことを明らかにした。 4 脱水素環化反応の速度論的取扱を行い、本反応は基質および触媒濃度にそれぞれ一次となることを見いだした。 5 アニリンとエチレングリコールから無置換のインドールを得るための中間体と考えられる2-(アミノフェニル)エタノールなど、数種のエチレングリコールとアニリンより得られる化合物をRu触媒存在下に種々の条件下で反応を試みたが目的物を10%以上の収率で得ることはできなかった。 6 次年度は5)を中心にさらに触媒、反応温度、添加方法などを詳細に検討しインドール合成法を完成させる。
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