研究課題/領域番号 |
01850198
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小林 四郎 東北大学, 工学部, 教授 (10026198)
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研究分担者 |
安田 直彦 味の素(株), 中央研究所, 課長
宇山 浩 東北大学, 工学部, 助手 (70203594)
正田 晋一郎 東北大学, 工学部, 講師 (10143364)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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キーワード | ポリアミン / 高分子医薬 / アミノ酸 / 抗潰瘍性 / 抗菌性 / 単分散ポリマ-ビ-ズ / ポリアミノアルコ-ル |
研究概要 |
本研究の目的は、ポリアミン類及びポリアミン類に各種官能基を導入したものを合成し、薬理活性を評価することにある。 1.分岐状ポリエチレンイミンに求電子試薬としてクロロ酢酸、アクリル酸を反応させることにより、Nーカルボキシアルキルポリエチレンイミン誘導体を合成した。このポリマ-は、生体内に存在するαー及びβーアミノ酸ユニットを有している。また、用いる求電子試薬とポリエチレンイミンの割合を変えることにより、Nーカルボキシアルキル化度を自由に変えることができた。さらに、Nーカルボキシエチル化したもの(置換度:0.1〜0.7)の抗潰瘍性を調べたところ、高い抗潰性を示した。特に、アミノ基とカルボキシル基の比が10のサンプルは、抑制率81%(SDラット使用、胃内にエタノ-ルを強制投与した場合)という高い値を示した。また、このポリマ-はコ-ボ菌に対する抗菌性も示した。 2.機能性に富むポリアミン類を粒子表面に有するポリマ-粒子の合成を目的に、ポリアミンマクロモノマ-とスチレンの共重合をソ-プフリ-乳化共重合法により試みた。ポリアミンとしてポリ(2ーオキサゾリン)を用いた。得られた粒子は粒径分布が狭く、粒径約0.5μmであった。また、粒子表面にポリアミン鎖が局在化していることがわかった。今後、生化学的応用(タンパク質の選択的吸着、アフィニティ-クロマトグラフ用基剤としての評価など)を行う予定である。
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