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1991 年度 実績報告書

新しい放射線レジストの開発

研究課題

研究課題/領域番号 01850203
研究機関熊本大学

研究代表者

江川 博明  熊本大学, 工学部, 教授 (50040358)

研究分担者 江川 大海  チッソ(株), 開発室, 研究員
小野 浩  チッソ(株), 開発室, 主席研究員
東 広巳  チッソ(株), 開発室, 室長
野中 敬正  熊本大学, 工学部, 教授 (50040423)
キーワード電子線レジスト / 2,3-エピチオプロピルメタクリラ-ト / コントラスト / 耐プラズマ性 / エッチング / 感度曲線 / 後硬化現象
研究概要

昨年度までの研究結果から2,3‐エピチオプロピルメタクリラ-ト(ETMA)を主成分とする共重合体が電子線レジストとしての有効性が見いだされた。本年度は最終年度であるので,今までの結果をまとめるために系統的かつ詳細な実験を行い,感度,解像度および耐ドライエッチング性と高分子構造の関係を調べた。
1)p‐クロロスチレン(pCS),m‐クロロスチレン(mCS)およびクロロメチルスチレン(CMS)とETMAとの共重合体を合成し,その感度曲線を求めた。モノマ-の種類を正確に評価するため,分子量,分散度,およびETMA含量のほぼ等しいものを用いた。pCSを一成分とするE5pC5はmCSを一成分とするE5mC5にくらべ,感度はやや低いがコントラストはわずかに高い値を示した。CMSを一成分とするE5C5は,他の共重合体にくらべ低分子量にもかかわらず,同等あるいは高い感度を有するが,不安定なポリマ-であることがわかった。
2)各重合体の後硬化現象を検討した。P‐pCSはほとんど後硬化しないが,ETMAを含む共重合体は後硬化現象が現れた。しかし60分後には飽和に達した。各共重合体間には大きな差は認められなかった。
3)各重合体のエッチング速度を測定した。スチレン誘導体を含む共重合体はPETMAよりエッチング速度が小さく,耐エッチング性の順序はE5mC5>E5pC5>E7pC3>PETMAであった。
4)E5pC5とE5mC5の現像後のレジストパタ-ンをSEM写真により観測した。解像度は,E5pC5が0.6μm,E5mC5が0.45μmとなった。この解像度でLSIを製作するならば16Mビットができる。しかし,パタ-ンの形状がかまぼこ形をしていること,またLine幅が均一になっていないことから,レジストとして利用するには現像液などさらに検討する必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 江川 博明,野中 敬正,山口 竜生,東 広巳: "2,3‐エピチオプロピルメタクリラ-ト-p‐クロロスチレン共重合体のガラス転移温度" 高分子論文集. 48. 117-120 (1991)

  • [文献書誌] 江川 博明,野中 敬正,山口 竜生,東 広巳: "2,3‐エピチオプロピルメタクリラ-トを含む共重合体の電子線レジスト特性" 日本化学会誌. 1992. 39-46 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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