研究課題
試験研究(B)
エタノ-ル水溶液に糖を添加した場合の膜への分配平衡を迅速に測定するために高速液体クロマトグラフィを用いる手法によって行った。その充填用試料として.種々の多孔度を持つ酢酸セルロ-ス粒子を製造した。その粒径は100μm程度であった。酢酸セルロ-ス粒子を充填試料としてキャリア溶液にブドウ糖水溶液を使用した場合のエタノ-ル分配係数を求めた。その結果、キャリア溶液中のブドウ糖濃度が0.5〜10wt%と増加するにしたがって、水に対して相対的にエタノ-ル分配係数は増加する傾向を示した。また、粒子の多孔度が高まるにしたがい、エタノ-ル分配係数は減少した。これは.前年度に行った酢酸セルロ-ス膜での結果と同様な傾向となった。また.酢酸セルロ-ス以外の素材については.ポリエ-テルスルホン、ポリスルホン、ポリアクリロニトリルの粒子製造に成功した。これらの粒子についてもエタノ-ル分配係数を測定中である。さらに.他の素材についても粒子製造を努力中であり.広範囲な膜素材について圧透析の基礎的知見を深めていく予定である。実際に製膜も行い、製膜条件による膜構造と濃縮率の間係についても検討中である。本年度に準備が完了した圧透析パイロットテスト装置および圧透析膜モジュ-ルを用いて、モジュ-ル単位での圧透析実験を行い、スケ-ルアップした場合についての検討を行う。
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