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1990 年度 実績報告書

ファイバ-スコ-プによる作物根群の簡易測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01860004
研究機関東京農工大学

研究代表者

平沢 正  東京農工大学, 農学部, 助教授 (30015119)

研究分担者 石原 邦  東京農工大学, 農学部, 教授 (70014925)
キーワードミニリゾトロン法 / ファイバ-スコ-プ / 根長 / ダイズ / コアサンプリング法 / 根長密度 / 水分吸収 / 葉の木部の水ポテンシャル
研究概要

本年度は,本研究で作成したファイバ-スコ-プを用いたミニリゾトロン法による根群測定装置の精度を前年度に引き続いて検討し,続いて,低土壌水分条件下では地上部の生長は抑制されるが根群はよく発達すること;根群のよく発達した作物は旱ばつに強いことなどに着目し,土壌水分の異なる圃場に生育するダイズを用いて,本装置で測定した根群の発達程度と地上部の生長,生理的パラメ-タ-との関係を検討した。
1.ダイズを用いて本装置の測定精度の検討を行ったところ,(1)土壌に生育するダイズでも管壁に現われたすべての分枝根の長さを本装置は高い精度で測定できる;(2)圃場に埋設した管のダイズの根の伸長方向に及ぼす影響は小さい;(3)圃場に生育するダイズについてコアサンプリング法で測定した根長密度と本装置で測定した根長との間には密接な関係がある;ことがわかった(平沢)。
2.本装置を用いて圃場に生育するダイズの根群を測定したところ,(1)出芽後約30日,40日(開花始期),60日(登熟中期)と生育がすすむと,とくに土壌の深い層で根長が増す(平沢,石原);(2)低土壌水分条件に生育したダイズは湿潤土壌に生育したダイズに比較して,主茎長,葉面積などの地上部の生長は劣ったが,根は土壌の深い層まで伸長し,また多くの土壌層で根長が大きい(石原,平沢);(3)根長が大きく根群がよく発達していると推察されたダイズは根長が小さく根群の発達の劣るダイズに比較して,低土壌水分条件下で土壌水分の吸収量が多く,日中の葉の木部の水ポテンシャルが高く維持され,光合成速度の日中低下が小さく,葉の老化の進行が遅い(石原);ことがわかった。
以上の結果から,本装置によって圃場におけるダイズの根群の発達の実態をかなり高い精度で,そして従来の方法に比較してはるかに簡易に推定でき,実用性の高いことがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平沢 正: "ファイバ-スコ-プを用いたミニリゾトロン法によるダイズ根群の測定" 日本作物学会紀事. 60(別1). (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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