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1989 年度 実績報告書

細胞工学的手法による酸性土壌耐性作物品種の作出

研究課題

研究課題/領域番号 01860010
研究種目

試験研究

研究機関東北大学

研究代表者

小島 邦彦  東北大学, 農学部, 教授 (70005669)

研究分担者 在原 章公  ホクレン, 農業総合研究所・育種研究室, 研究室主任
岡村 正愛  キリンビール, 植物開発研究所, 研究主任
山谷 知行  東北大学, 農学部, 助教授 (30144778)
三枝 正彦  東北大学, 農学部附属農場, 助教授 (10005655)
菅原 和夫  東北大学, 農学部附属農場, 助教授 (20005672)
キーワード酸性土壌 / アルミニウム耐性 / 細胞工学 / アルファルファ / 火山灰土壌 / 石灰施用 / リン酸施用
研究概要

本年度は、酸性土壌耐性試験を圃場レベルで数種の作物について行ない、比較・検討を加えた。供試するのはニンジン・アルファルファ・タバコ・アルミニウム耐性を異にするといわれるコムギの2品種(IAS・PIMA)およびオオムギの6種で、未耕の酸性火山灰土壌からなる圃場を塩ビわくで区画し、発芽時からの生育に及ぼす石灰およびリン酸の添加効果を調べた。試験区の構成は次のとおりである。
(1)無リン酸・無石灰、(2)無リン酸・石灰施用、(3)リン酸施用・無石灰(4)リン酸・石灰両施用、(5)リン酸アルミニウム・石灰両施用、の5区。
〈ニンジン〉 各区とも初期は生育差がみられなかったが、次第に(1)区の生育が遅れた。(2)区、(3)区での差は初期はわずかであったのに対し、最終的には(3)区の生育が(2)区を大幅に上まわった。また(4)区に比し、難溶性リン酸アルミニウムを用いた(5)区の生育が悪く、前の結果より、土壌中の難溶性リン酸の利用能が低いことが示唆された。
〈アルファルファ〉 初期から区間差が歴然としており、とくに(1)区、(3)区では本葉の展開が遅れ、かつ下位葉の赤褐色化が顕著にみられた。最終的に、(1)〜(3)区の生育は(4)、(5)区に比して極端に悪く、とくに石灰施用の効果が大きいことがわかった。なお、タバコも似た傾向であった。
〈コムギ〉 アルミニウム耐性種IASは、(1)区において感受性種PIMAの生育を上まわったが、他区では両品種とも似た傾向を示した。コムギでは,石灰施用の効果があまり顕著でなく、むしろ、品種間差の方が大きかった。
〈オオムギ〉 コムギの感受性品種PIMAとほぼ同様の区間差の傾向を示した。
本年度は、アルファルファについて特に石灰施用効果についての知見が得られ、今後の解析の重要な手がかりをつかむことができた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ojima,K.,Koyama,H.,Suzuki,R.,Yamaya,T.: "Characterization of two tobacco cell lines selected to grow in the presence of either ionic Al or insoluble Al-phosphate" Soil Sci.Plant Nutr.35. 545-551 (1989)

  • [文献書誌] Koyama,H.,Ojima,K.,Yamaya,T.: "Utilization of anhydrous aluminum phosphate as a sole source of phosphorous by a selected carrot cell line" Plant Cell Physiol. 31. (1990)

  • [文献書誌] Yamaya,T.,Ishida,H.,Kamachi,K.,Ojima,K.: "Immunochemical analysis of maltiple subunit polypeptides of glutamine synthetase in methionine sulfoximine-sensitive and to tevant tobacco cell cultures." Plant Cell Physiol.31. (1990)

  • [文献書誌] Saigus,M.: "Chemistry and fertility of acid andisoils with refereme to subsoil acidity" Commum,in Soil Sci Plant anal.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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