研究概要 |
通常の脂肪酸および高度不飽和脂肪酸の9ーBrMaによるラベル化の条件およびMassによるラベル化物の化学構造式の確認,更にそれらのHPLSでの分離定量条件の確立を行った。本法の応用範囲を更に拡大すべく同一分子内に水酸基とカルボキシル基を同時に有するプロスタグランジン類とオカダ酸のラベル化とHPLCによる分離定量条件の検討を行った。ラベル化はこれまで9ーBrMaを用いた場合最良の結果を与えたDMF,DMSOを用い完全無水条件などをはじめ種々のラベル化条件を検討したが,分子内水酸基のためラベル化と同時に9ーBrMa試薬自身の分解が同時に進行し多数の蛍光物質を大量に生成(副成)しHPLCによるラベル化目的物の分離定量が末だ上手く行っていない。ラベル化条件、HPLC分析条件の更なる検討を必要とする。以上とは別に分子内に水酸基を持たない脂肪酸類の9ーBrMa誘導体のHOLCによる分離定量はこれまで水ーメタノ-ル混液のグラジエント法によって行っていたが今回あらかじめ水ーメタノ-ル混液にオクタン,ヘキサン等炭化水素を飽和させた溶媒でカラムを十分に洗滌しておくことにより,水ーメタノ-ル炭化水素飽和液という均一溶媒を用いることにより短時間で非常に良好な分離が得られることを見い出したので,現在本法による分析条件の確立に力を注いでいる。
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