研究課題/領域番号 |
01860018
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
後藤 純一 高知大学, 農学部, 助教授 (90127928)
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研究分担者 |
及川 良一郎 及川自動車株式会社, 代表取締役社長
酒井 秀夫 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (70126069)
猪内 正雄 岩手大学, 農学部, 助教授 (10003782)
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キーワード | 林業機械 / 自動化 / 山岳林 / モ-ビルヤ-ダ / 高密路網 / 試作 / 軽架線 |
研究概要 |
急傾斜地や幅員2m程度の狭い作業路上でタワ-を装備したモ-ビルヤ-ダを使用する場合には、集材木の整理を人力に依存することとなり、最低3名の作業員が必要である。そこで、本研究では、モ-ビルヤ-ダに材の整理機構を組み込むとともに、搬器の走行を自動化し、2名の作業員でも実行可能な集材システムを開発することを目標としている。 すなわち、研究の初年度である本年度は、まず、第1回研究打合せ会議で設計理念を確立し、その後、設計会議を2回開催し、各研究分担者の個別研究の成果に基づき、モ-ビルヤ-ダ本体の基本・全体・細部を決定し、発注した。最終検討会において、機械性能・作業性能を実験的に求めた。これらの成果は101回日本林学会大会に発表する予定である。以下に、本研究で明らかとなった、知見を列記する。 1.索の垂下量が地形によって制約される場合や間伐材の横取り時には従来のランニングスカイライン式に加えて、主索を併用する必要があり、モ-ビルヤ-ダには主索の架設を簡便にする装置が必要である。 2.タワ-装置には旋回機構を取り入れることによって、架設撤去作業が簡便に実行可能となる。また、タワ-が高い程作業性に優れるが、本研究では車両の安定性・輸送上の制約から7.5mとした。 3.搬器の自動走行を可能にするウインチ装置としては、索速度が変動する従来のインタ-ロック式よりも、2本の作業索の索速度の安定を機械的に可能にするダブルキャプスタンにより駆動方式が有効である。 4.材の路上への引き上げには、材の重量の0.96倍の力が必要であり、材の整理装置は,簡易なクレ-ンとウインチを併用した構造が適する。 以上の成果に基づき、次年度には、運転操作の簡略化と作業の安全を図るための自動化機構を組み込み、コストパフォ-マンスの高いモ-ビルヤ-ダを完成し、目的に適合した機械を提示する計画である。
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