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1991 年度 実績報告書

造成地における法面保全および流亡土砂制御工法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 01860028
研究機関東京農業大学

研究代表者

穴瀬 真  東京農業大学, 農学部, 教授 (80015619)

研究分担者 成岡 市  東京農業大学, 農学部, 助手 (70211448)
安富 六郎  東京農工大学, 農学部, 教授 (10011892)
キーワード農地造成 / 法面 / 土砂流亡 / 土壌侵食 / 法面保護 / 渦動排砂管
研究概要

本研究では、多くの造成地での法面侵食・流出・崩壊等について、造成時から経年変化的に追跡し、侵食現象の把握、侵食機構の解明を行った。また、渦動排砂管による流亡土砂制御工法について、その室内実験および現場での応用実験によって、その効果の検討を行った。
とくに本年度は、寒冷地における融雪による土壌侵食について研究を行った。一般に土壌侵食を予測するための式としてUSLE式がある。しかし、この式は融雪による侵食の項目はない。すなわち日本では寒冷地における融雪侵食の研究は皆無といってよい。本研究ではこの点に着目して研究を行った。
このために網走に試験地を設定し、土砂流亡の基本的要因である水文資料、とくに降雨・融雪・流出量・土壌侵食等の水文学的検討を行った。それと同時に積雪・融雪期を中心とした冬季における地中・地表温度の連続的観測による寒冷地の土壌侵食機構の解明を行った。
1.水文解析の結果、この地域は年降水量800mmと宴雨地帯であるが、7〜9月にピ-クがあり、冬季よりも夏季の方が降水量は多い。しかし、土砂流出は融雪水による影響が大きく、融雪により土壌侵食量は冬季の方が夏季に比べて5倍以上大きいという注目すべき結果が得られた。
2.融雪流出の時期については、地表・地中温度観測の結果から、3〜4月の流出高と気温の時間変動によれば流出高と気温の日変動がよく近似し、気温の高い日中に流出が大きく、それが侵食に影響する。
3.法面と畑面の土壌については、法面土壌が畑面に比較して侵食性が高く、法面の土壌侵食が大きいことが把握された。
4.渦動排砂管の効果については、沈砂地における土壌分析の結果、渦動排砂管によって微粒子部分が集中的に補足され、集積効果があらわれていたといえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 中 達雄ほか: "渦動排砂管を用いた造成地内の流出土砂制御工法" 農業土木学会大会講演会講演要旨集. 232-233 (1990)

  • [文献書誌] 中 達雄,宍瀬 真ほか: "渦動排砂管を用いた造成地内の流出土砂制御工法の実用化" 農業土木学会誌. 60. (1992)

  • [文献書誌] 穴瀬 真,安富 六郎 ほか.: "新版農地工学" 文永堂, 400 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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