研究課題/領域番号 |
01860032
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森嶋 博 東京大学, 農学部, 教授 (90011832)
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研究分担者 |
八巻 良和 東京大学, 農学部, 講師 (30111488)
本田 潤一 京セラ, ソーラーエネルギシステム研究部, 技師
芋生 憲司 東京大学, 農学部, 助手 (40184832)
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キーワード | 加圧浮上分離 / 電気凝析 / 太陽電池 / 加圧水循環比 / アオコ |
研究概要 |
加圧浮上分離装置と電気凝析装置を主体とするアオコの分離除去装置を製作し、電気凝析装置の電源となる太陽電池モジュ-ルの組立て整備を行なった。また加圧浮上分離及び電気凝析について実験室内における調整運転を実施し、諸デ-タの計測、運転条件の設定、基本性能の評価および自動運転のためのシ-ケンス及び計算プログラムの作成をした。 はじめ霞ヶ浦及び不忍池において採取したアオコ水を用い、電気凝析と加圧浮上分離の組合わせにより顕著な分離効果をえたが、定量的測定に至る前に気温低下によるアオコ濃度の減少をみたので、調整運転はあらかじめ所定の濃度に調整したベントナイトけん濁液を用いて実施した。 分離する物質に対し適切な運転条件設定のため、電気凝析に要する電流の値と浮上分離のための加圧水循環比を、目標とする処理水の濃度(SS)設定値と原水及び処理水の測定値から計算できるよう計算プログラムを作成した。初期設定項目には目標処理水濃度、加圧時間、加圧圧力、単位時間当り送水量の4項目を選定し、測定値として原水と処理水の吸光度及び温度をとり計算を進める考え方を考察した。 供試したベントナイトけん濁液について、回分運転法により実験を行ない、その妥当性を明らかにした。電気凝析と加圧浮上分離の組合せによる分離効果はベントナイトけん濁液においても顕著でありこの方法の可能性は明らかである。加圧水タンクの容量から今回は回分運転法によったが、連続運転法とするための装置の改良調整を検討中である。またアオコ水に対する実地運転の準備を行なっている。遮光処理による光環境制御によるフロックの分離との組合わせ、日照の変化による太陽電池の電気凝析効果の影響については、2年度に検討を行なう。
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