研究課題/領域番号 |
01860041
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
見上 彪 東京大学, 農学部, 教授 (20091506)
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研究分担者 |
東原 朋子 帝京大学, 医学部, 助手 (90173145)
中島 員洋 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60207777)
松田 治男 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (80116863)
平井 莞二 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00100991)
高橋 英司 東京大学, 農学部, 助教授 (50183439)
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キーワード | 起強毒マレック病ウイルス / ワクチンブレイク / ワクチン / マレック病 / 予防対策 / 遺伝子構造 / 単クロ-ン性抗体 |
研究概要 |
現在、マレック病ウイルス(MDV)に起因する鶏のマレック病(MD)の予防には、主として七面鳥ヘルぺスウイルス(HVT)の単価ワクチンが野外で広く用いられている。しかし現行のワクチンでは予防し得ない起強毒MDV(vvMDV)によるMDが存在する。本研究はこのようなMDに対応し得るワクチン、組み換え体ワクチン、多価ワクチンあるいは成分ワクチンの開発を最終目的としている。本年度はvvMDVやHVTの遺伝子構造とウイルス特異蛋白の解折を重点的に行なった。 1).MDVとHVTの糖蛋白(gA)遺伝子の塩基配列解折:vvMDVのBamHI-B断片中央部にある2.2Kb断片にはgA遺伝子が存在し、その断片には2つのOpen Reading Frame(ORF)が存在していた。ORF1は糖鎖の付加していない56kbの前駆体蛋白をコ-ドし、N末領域にシグナル配列、C末端領域に膜結合のアンカ-配列が存在する。また9つのNーグリコシド結合部位も存在していた。ORF2は糖蛋白の特徴を示さなかった。ゲノムの位置がMDV1のgA遺伝子に相当するHVTDNA断片にも2つのORFが存在し、いずれもMDV1とは70%以上の相同性を示した。HVTのORF1を遺伝子発現べクタ-に挿入した所、培養細胞内でgAに対する単クロ-ン性抗体(MAb)と反応することが認められた。 2).HVTDNAの変動領域:HVTの01株とFC126株を用いて、それらワクチン株と継代培養によりワクチン能を失ったもののDNA構造の違いを解折した所、2株で共通して変化するDNA領域を2ケ所見い出した。 3).vvMDV(MD5株)に対するMA6の作製とウイルス蛋白の解折:ウエスタンブロット法により94K蛋白と24K、36/39K、41K蛋白を認識する2種のMAbを得た。
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