研究課題/領域番号 |
01870001
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
半田 康延 東北大学, 医学部, 教授 (00111790)
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研究分担者 |
井口 泰孝 東北大学, 工学部, 教授 (90005413)
村上 肇 東北大学, 工学部, 助手 (80219899)
星宮 望 東北大学, 工学部, 教授 (50005394)
高橋 博達 東北大学, 医学部, 助手 (50221362)
半田 勉 東北大学, 医学部, 助手 (30208699)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1992
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キーワード | 形状記憶合金 / 人工筋肉 / 関節運動 / 手 / 肘関節 / 筋電図 / 機能的電気刺激 |
研究概要 |
1)筋ユニットの開発 形状記憶合金製の人工筋肉を3種類試作した。形状記憶合金線の外径(d)はいずれも0.1mmであるが、ヘリカル巻にした形状記憶合金ばねの外径(D)とdの比(D/d)は、各々D/d=5、D/d=7、D/d=10とした。この際、形状記憶合金の変態温度は、Af=66.3℃、As=48.6℃、Ms´=58.4℃、Mf´=47.8℃、Ms=-1.7℃、Mf=-28.1℃とした。 これらの発生力、外径を比較検討した結果、ヒトに近い単位面積当りの収縮力を得るには、D/d=5の人工筋肉が適切であることが判明した。この形状記憶合金ばねの100回巻(n=100)で密着巻の2倍の長さからの収縮力は、37℃近辺より発生しはじめ、80℃でplateauに達した。ヒトの骨格筋の単位面積当りの最大収縮力である6Kg/cm^2は、約63℃の加熱で得られた。 そこで、d=0.1mm、D/d=5、n=100の形状記憶合金ばねを人工筋肉の最小単位である筋ユニットとした。 2)肘関筋の開発 当初の計画では、未固定の解剖遺体の人工肘関節筋を開発する予定であった。しかし、これをつくるには、多量の筋ユニットが必要であり、その製作の難しさ、費用の点などから、年度内にそれだけの筋ユニットを準備することが困難であることがわかった。そこで、家兎の前肢の肘関節制御用の人工筋肉を作成した。これは、筋ユニットを並列に9個ならべたそれをさらに直列に2個連結したものである。これを、2組作成し、1つを上腕二頭筋、もう一つを上腕三頭筋に相当する人工筋肉とした。これを用いて肘関節制御の基礎実験を行った結果、主動筋ー拮抗筋制御様式にほぼ合致したデ-タが得られた。
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