研究課題/領域番号 |
01870003
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
芳賀 達也 東京大学, 医学部(医), 教授 (30011646)
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研究分担者 |
町田 肇 三菱化成(株), 総合研究所, 主任研究員
野口 康二 旭化成, GS開発室, 室長
石田 寅夫 旭化成, ライフサイエンス総合研究所, 所長
NOGUCHI Hajime Mitsubishi-Kasei Co. Ltd., Chief Researcher
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | G蛋白質 / アセチルコリン受容体 / ムスカリン受容体 / 蛋白質精製法 / アフィニティ-クロマトグラフィ- / レセプタ- / GTP結合蛋白質 / バキュロウイルス |
研究概要 |
神経伝達物質やホルモン受容体の構造と機能の解明は、生理機能の理解に必要なだけでなく、副作用のない薬物を開発するためにも重要である。最近では、受容体を精製することなくcDNAを単離し、アミノ酸配列を決定する方法が使えるようになった。しかし、受容体分子の立体構造、翻訳後の修飾、他成分との相互作用等の研究には受容体の精製が不可欠である。本研究はG蛋白質共役受容体の一般的精製法の開発を目標とした。(1)モデル系のムスカリン性アセチルコリン受容体を多量に可溶化、精製する系の開発、(2)ムスカリン受容体・G蛋白質複合体を安定に保つ条件の検討、(3)G蛋白質または抗G蛋白質抗体をリガントとするゲルの調製、(4)ゲルでの受容体の精製、の順序で検討した。従来の低分子リガントを用いた精製法の改良には限界があった。バキュロウイルス発現系をもちいて比較的大量にムスカリン受容体を発現させ、精製する系を導入した。また、新しいG蛋白質をクロ-ニングし、この系での発現を検討している。ムスカリン受容体とG蛋白質の相互作用は、従来の方法に加え、受容体のリン酸化を見る方法によっても検証された。ムスカリン受容体・G蛋白質複合体を可溶化する条件を検討し、低濃度ラウリルスクロ-スで比較的安定であることを見出した。G蛋白質α及びβγサブタイプに対する抗体またはG蛋白質βγサブタイプを結合させたゲルを作成した。αサブタイプの精製が可能な抗αゲルあるいはβγゲルなどを調製できたが、ムスカリン受容体あるいはムスカリン受容体・G蛋白質複合体の特異的な吸着・脱吸着の条件は見出されておらず、検討継続中である。
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