研究概要 |
本年度に入ってフィルタ切替装置が完成したので、ソフトウエア等の開発を主としておこなった。 1.400nmより600nmまで半値20nmのフィルタ11枚のうち任意の4枚を電動切り換えできる装置を作製した。切り換えを誘導するモ-タ-はパルスモ-タ-とし、インタ-フェ-スによりコンピュ-タ本体から切り換えを指令する信号が入力できるようにした。また、フィルタ-番号を信号として出力できるようにした。この電動式接眼側干渉フィルタ切換装置は400nmより600nmまでの可視光領域で各波長点における多重分光画像を入力するためにもちいた。この切換装置および落射蛍光装置は別途購入したオリンパス倒立顕微鏡IMTー2に装着した。フィルタ-の切換による画像のピントのずれ、画像の移動を回避するために、既製のIMTー2のマルチ鏡筒部の光路設計をやりなおし、平行光路部を捻出する等のかなりの改造を必要としたため高額となった。2.冷却型CCDカメラC3140および同インタ-フェ-スC3366によりCCDカメラよりパ-ソナル・コンピュ-タ9801RAに画像入力を行うことができるよう、インタ-フェ-スを作製し、また制御のためのソフトウエアを開発した。3.1,2により出来上ったシステムをもちいて、ホヤ胚の生体細胞に直接二種の蛍光色素を注入した標本をもちい画像を入力し、フィルタ-切替装置により各波長の蛍光画像を得た。この画像から各画素の蛍光強度行列を得、さらにこの行列の固有値を計算して主成分分析を行い物質数を推定、各物質の成分画像を推定するプログラムを開発した。4.最適フィルタ群を利用して画像に高速演算をほどこし、各蛍光物質分布像を表示できるようにした。
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