研究課題/領域番号 |
01870022
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
志田 壽利 京都大学, ウイルス研究所, 助教授 (00144395)
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研究分担者 |
神奈木 真理 熊本大学, 医学部, 助手 (80202034)
田中 勇悦 北里大学, 衛生学部, 助手 (30163588)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 助教授 (10101932)
珠玖 洋 長崎大学, 医学部, 教授 (80154194)
速水 正憲 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (40072946)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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キーワード | HTLVーI / ワクシニアベクタ- / ワクチン / HAM / CTL / SIV |
研究概要 |
(1)HTLVーI感染者の中で無症候キャリア-と発症者(ATLやHAM)との間にCTL活性に差があるかどうか調べた。その結果、HAM患者に特徴的にTaxに対してCTLが誘導されていることが分かった。他方、無症候キャリア-ではこのCTLは検出されなかった。ペプチドを用いてエピト-プマッピングを行なったところ、Taxのアミノ末端が抗原になっていることが分かった。又、HLAA2拘束であった。T細胞のプライミングを測定したところ、無症状キャリア-の中でも、px(Tax,Rex p21X)に対してプライムされている人とそうでない人がいることが分かった。この高応答は、HAMに特徴的なHLAと相関していた。CD8^+細胞が反応していた。これらのことは、Taxに対してのCTLとHAM発症との相関を示唆している。 (2)種々のウサギに、HTLVーI感染細胞を接種することにより、キャリア-ウサギを作成した。Env叉はpXを発現するRVVを接種して、体内のウイルス量の変動をPCRを用いて調べた。その結果、Envを発現するRVV接種ウサギにおいて、体内ウイルス量減少傾向が見られた。しかし、匹数を増やして確認する必要がある。 (3)より効果的なRVVベクタ-を作成するため、p7.5プロモ-タ-内に変異を導入し、かつ直列に並べた。さらに、ATIプロモ-タ-と連結させることにより、強力なプロモ-タ-を作成した。CAT遺伝子をレポ-タ-として測定したところ、全蛋白質の5%を占めるCAT蛋白質が合成された。 (4)SIVのenvを発現するRVV(前年度作成)をカニクイザルに接種した後、部分精製したenv蛋白質をブ-スタ-してSIVに対する感染防御効果を調らべた。3匹中1匹が感染を免れた。
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