研究課題
試験研究
兵庫県の医療保健情報を総括的に扱う情報システムを、ここ数年来、開発・整備してきたが、保健医療・行政等の現場での本格的実用化を目指して、パソコン端末で自由に利用できるシステムの開発を行った。即ち、全国の保健所で感染症サ-ベイランス用に現有しているパソコンに対して新たにデ-タベ-スマネジメントシステムを開発し、会話型操作で入出力可能なシステムを構築した。デ-タとして、現在のところ、人口、老齢人口比、主要死因別訂正死亡率、乳児死亡率、医師数割合等を用意しているが、大型計算機のデ-タベ-ス(約150万件)から容易に移行できる形になっている。アプリケ-ションプログラムとして、一般集計表、デ-タの地図表現・図形表現、三角分類による地域の分類・表示が完成しており、時系的デ-タの表示、統計処理および結果の地図表示等を開発中である。さらに、各保健所レベルで手持ちのデ-タをシステム上で利用できるように、デ-タ処理システムも用意されているので、このシステムが普及すると、行政レベルでは収集することの難しい地域に密着した保健関連デ-タが、このシステムを通じて収集でき、デ-タベ-スの質的量的拡大が図れる。現在までの結果、県の健康マップの作成(市町別各疾患死亡率等)等に利用されているが、各担当者が当該地域の問題発見、問題解決のための意志決定の道具として実用されるところには至っていない。ソフトとデ-タはフロッピ-ベ-スで提供し、現在、保健所等で、使用性、デ-タの利用度、希望するデ-タ等を知るために試用を開始している。