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1990 年度 実績報告書

インスリン遺伝子を導入した培養皮膚による糖尿病治療法

研究課題

研究課題/領域番号 01870034
研究種目

試験研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

吉里 勝利  広島大学, 理学部, 教授 (20095516)

研究分担者 吉川 悦雄  鐘紡開発研究所, 主任研究員
向井 鐐三郎  国立予防衛生研究所, 霊長類センター, 主任研究官 (90133040)
山崎 義光  大阪大学, 医学部, 助手 (40201834)
河盛 隆造  大阪大学, 医学部, 講師 (00116021)
キーワード人工皮膚 / インシュリン / 遺伝子組換え / コラ-ゲン / ゼラチン / 糖尿病
研究概要

インシュリン遺伝子を人工皮膚に導入する技術開発のため、次の研究を行った。
(1)人工皮膚基質の開発。平成1年度にひき続きゼラチンを人工皮膚基準質とするための最適条件につき種々検討を加えた。その結果、次の最適条件を決めるに至った。ゼラチン水溶液をグリセロ-ルポリグリシジルエ-テルで架橋し、厚さ2mmのポリメチルメタアクリル板で20分間ゲル化させ、-70℃で予備凍結する。凍結乾燥後110℃で3時間熱処理すると、上面が1μmのゼラチン薄膜でおおわれた多孔性ゼラチンスポンジ(平均孔径110μm)が得られた。この基質は、細胞親和性に優れていることを確認した。
(2)人工皮膚基質の性体適合性の検討。上記基質をSDラットの雄の皮下に埋入し性体反応を調べた。4週間までの目視によって、炎症反応や組織化反応の惹起しないことを確認した。組織学的所見は、現在、検討中である。
(3)線維茅細胞へのインシュリン遺伝子の導入。ラットのプレプロインシュリンのcDNAを次の二つのベクタ-に挿入した。pZipneo SV(X)およびpSV_2hisである。これら組み換え体DNA5μgを2.5×10^5個のNIH3T3へChen&Okayamaの方法でtransfectionした。transfectionの効率は0.02%であった。形質導入細胞をconfluentになるまで増殖させた。増殖速度は、非導入細胞と同じであった。2日間培養し、培養液中のインスリンの濃度をRIA法で測定した。陽性細胞では、15μu/mlのインスリンを検出することができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 吉川 悦雄・吉里 勝利: "ハイブリッド型人工皮膚" 高分子加工. (1991)

  • [文献書誌] 山崎 綾子,浅賀 宏昭,吉里 勝利: "ハイブリッド型人工皮膚" 組織培養. 16. 400-404 (1990)

  • [文献書誌] Yoshizato,K.: "Cultured artificial organs:Present and Future" Artificial Organs Today. (1991)

  • [文献書誌] 吉里 勝利: "細胞外マトリックス" Biomedica. 5. 1204-1207 (1990)

  • [文献書誌] Takezawa,T.,Mori,Y.,and Yoshizato,K.: "A novel technique for cell culture on a thermoresponsive polymer" Biotechnology. 8. 854-856 (1990)

  • [文献書誌] Asaga,H.,Kikuchi,H,and Yoshizato,K,: "Collagen gel contraction by fihroblasts requires cellular fibronectin but not plasma fibronectin" Exp.Cell Res,. 193. 167-174 (1991)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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