研究課題/領域番号 |
01870038
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 秀忠 東北大学, 医学部附属病院, 教授 (20004731)
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研究分担者 |
矢内 勝 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00210287)
会川 尚志 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (60210994)
清水 芳雄 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90005421)
関沢 清久 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (50171335)
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キーワード | COPD / 喉頭部抵抗 / 末梢気道抵抗 / 気道粘液貯留 / 粘膜線毛輸送能 |
研究概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)では末梢気道病変が主体であると考えられているが、臨床的に末梢気道病変を検出する方法がなかった。本研究では全気道抵抗の内第一に喉頭部抵抗を低周波音を用いた方法により測定することに成功し、患者で喘息発作時の喉頭部抵抗が高まる現象を測定した。次に患者に安静換気時の呼気CO_2濃度よりラングレイの死腔量(V_D)グラフ表示法(Insern1975;51:209)を利用してV_Dを一呼吸毎に計算表示し、V_Dは中枢部気道抵抗をはんえいするため中枢部気道抵抗変化を検出した。同時にオッシレ-ション法で求めた呼吸抵抗(Rrs)は全気道抵抗を表わすことから、末梢気道抵抗の変化をRrsよりV_Dを差し引いて求めることにより測定した。気道拡張剤でもネオフィリンやB_2刺激剤は末梢気道をアトロピンは中枢気道を拡張させうることが判明した。又、気道過敏性は末梢気道が過敏な程、大である成績を得た。 COPDの粘液線毛輸送能を鉄粉を用いて磁場の変化より測定した。COPDの剖検肺の気道内分泌物貯留を中枢気道と末梢気道で計測したが、末梢気道で、粘液気道占拠率は大であった。以上より末梢気道はCOPDの閉塞性障害、粘液分泌物貯留及び粘膜線毛輸送能より、最も障害を受ける部位であると言えた。
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