研究課題/領域番号 |
01870042
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 元直 東北大学, 抗酸菌病研究所, 教授 (40006094)
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研究分担者 |
大槻 茂雄 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (00016784)
仁田 新一 東北大学, 抗酸菌病研究所, 助教授 (90101138)
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キーワード | 虚血性疾患 / 心エコ-図 / 非観血無侵襲診断法 / 心筋組織画像 |
研究概要 |
虚血性心疾患、心筋症など心筋に主病変が生ずる疾患において、臨床の段階で非観血的、無侵襲的に虚血心筋部の範囲と虚血および心筋変性の程度などを定量的に検出評価できる方法の開発を目的として本研究を計画し実施した。本年度の研究においては(1)新しい発想に基ずく方法を考案し、実用性な方法として実現させるための具体的方策を検討して装置化を計る。(2)装置化されたシステムの具体的機能の良否を検討して評価する。(3)実験用モデルを考案し、開発装置の機能の良否を検討できるようにする。(4)次年度以降の改良点を明確化しその方策を立てるなどを目標とした。本研究で実現を計った方法は心筋内虚血に由来して生ずる心筋線維の収縮伸展運動の変化と虚血に伴って生ずる音響性質の変化に注目して、その変化を超音波を用いて音響的手法で検出する方法である。そこでまず、(1)心筋内反射信号の位相差と振幅の情報とを検出し、正常心筋のそれとの差を断層像として表示する方法を考案検討し、その仕様を決定した。(2)心筋組織画像装置部では第一回のパルスによる反射波と第二回目のパルスによる反射波との間の位相差を検出し、その大小を正常心筋のそれと比較して表示する方法を考案しその実現を計った。(3)心筋部からの反射信号レベルが大きいため,その信号の中から微少な位相変化分を検出するために、飽和した壁信号の処理が必要となった。そこでそのための方策を検討して導入した。(4)本方法では心断層図との同時描写が不可決である。そのための超音波走査法として曲率半径15mmで64素子のコンベックス形振動子を開発して試用すにようにした。(5)以上の試作開発を実現させたのち、拍動心に適用し、仕様性能の検討を行なった。その結果、目的とする信号を検出できる可能性が示されたが信号レベルが尚十分でなく改良が必要であることが判明した改良点については検討済みであり、次年度早期に実施予定である。
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