研究課題/領域番号 |
01870044
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研究種目 |
試験研究
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
北畠 顕 大阪大学, 医学部, 講師 (00124769)
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研究分担者 |
石原 謙 大阪大学, 医学部附属病院, 医員
田内 潤 大阪大学, 医学部, 助手 (20197544)
千原 国宏 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (80029561)
井上 通敏 大阪大学, 医学部附属病院, 教授 (30028401)
鎌田 武信 大阪大学, 医学部, 教授 (80028399)
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キーワード | 圧計測 / 血圧 / 超音波 / 共振 / マイクロカプセル / PEPA / TAR / 新手法 |
研究概要 |
平成元年度には音響学的圧コンバ-タの超音波領域共振による圧計測法(PEPA:Pressure Evaluation by Projected Acoustic wave)の基礎研究として、超音波透過法でのエラスティックマイクロカプセルの圧依存性音響特製変化を精密に計測するシステムを開発し、マイクロカプセルの精密分級についてもエア-ジェットシ-ブシステムに特注precision microsieveを組合わせて可能とした。これらのシステムを用いて、透過法によるモデル実験での動的圧計測をほぼ完全に遂行できた。 拍動心や脈動血管内での圧計測における有用性を考慮し、動的に圧変化する水槽内における浮遊マイクロカプセルの共振周波数変化を検討するため、polymethylmetacrylate製の真球形中空の含気マイクロカプセルを用い、共振ピ-クの近傍前後の2周波数におけるamplitudeを時間分解能20msecで連続計測を行った。この共振ピ-クの前後2周波数におけるamplitudeは、その対数比(TAR:Twin-frequency Attenuation Ratio)が共振周波数の変化を定量的に反映し圧換算可能な指標である。TARは圧依存製超音波周波数スペクトル変化を時間をかけて精密計測する代わりに高速度で計測し得るパラメ-タで共振周波数の変化を鋭敏に検出し得る。モデル水槽において0-200mmHgの範囲で500-1000mmHg/secのほぼステップ状の加減圧にも十分追従しTARからの算出圧とカテ-テルで計測した基準圧は、良好に(r=0.98)一致した。 関連分野においても平成元年度には注目すべき進展として、超音波造影剤である米国製のAlbunexが、本邦にても平成元年厚生省より治験認可されたことがあげられる。本研究のセンサ-として重要なポイントとなる含気エラスティックマイクロカプセルに相当するものが実用段階に入ったのである。平成2年度以降は、この点にもさらに留意し臨床応用可能な音響学的圧コンバ-タをも研究して行く。
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