研究課題/領域番号 |
01870050
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研究種目 |
試験研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
香坂 雅子 北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (20183329)
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研究分担者 |
本間 研一 北海道大学, 医学部, 助教授 (40113625)
福田 紀子 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助手 (20173354)
山越 憲一 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (40014310)
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キーワード | 超小型記録装置 / DAT / 生体リズム / 長時間記録装置 / 携帯型 / 睡眠覚醒リズム |
研究概要 |
目的:種々の精神疾患 内科的疾患における病態解明のため、生体現象を無拘束、長時間記録可能とする記録器の開発 結果:本システムは各種センサ-・前置増幅器からなるセンサ-部、DATーDDR(Digital Audio TapeーDigital Data Recorder)の記録部、再生器およびポリグラフからなる再生解析部で構成される。 昨年度は、超小型記録装置の基本設計を行い、試作した。外形は210*50*122mmと小型であり、重量も1.5kgと比較的軽量である。アルカリマンガン電池9Vを用いると24時間の記録が可能である。試作において、機構部は既存の音響用DATレコ-ダを用いた。制作の容易さと小型化に重点をおいてメカニズムの調査を行った結果、SVーMDl(松下)を用いることとし、基本設計を行った。8種類の生体信号をA/D変換し、その信号をRAMにたくわえる。RAMバッファの容量は6Mbitであり、約8分のデ-タを取入れることが可能である。デ-タの容量がある基準値を越えるとDATにRAMバッファの内容を転送・記録し、これを繰り返す間欠動作方式を用いている。 ついで、実際に臥床中の被験者を用いてこのシステムを試用してみた。脳波、筋電図、眼球運動、心電図など種々の生体信号を、オシログラフを利用して視察し、記録が良好であることを確認した。 本年度はさらに再生システムの開発として再生用DATーDDRの設計・試作を行った。再生器には市販の音響用DATレコ-ダ(AIWA HDーX1)に一部改造を加え、これを機構部として用い、周辺回路を新たに付加した。記録されたデ-タは再生器よりデジタル信号として再生され、さらにA/D変換器にてアナログ信号へと変換し、脳波計を用いて紙への記録を行った。記録は良好であり、これまで行ってきたような視察による睡眠段階の判定が可能であった。また、健康被検者に通常と同じような日常生活、例えば、歩行、食事、交通機関の利用などを行ってもらい記録を確認したが、記録時間、波形など問題なく、記録再生は良好であった。脳波形の記録器の特性より、再生スピ-ドは4倍速を用いたため、24時間のデ-タ再生には6時間を要するがさらに記録器の特性によっては、さらに高速再生も可能である。 来年度は、これまでの実績を踏まえて、種々の精神疾患、身体疾患を有する患者への臨床応用を行っていく。
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